Yahoo!とGoogleが発表した広告分野における提携により、検索広告のキーワード価格が、平均で約2割上昇する可能性があるという。サーチエンジンを使ったインターネットマーケティング支援を行っている米SearchIgniteが15日、分析結果を発表した。
Yahoo!とGoogleの提携は、Google AdSenseをYahoo!の検索結果に表示するというものだが、発表された提携内容によると、Yahoo!はGoogle広告の中の特定のキーワードや順位を選び出すことになっている。したがって、どのようなキーワードで価格変化が起こるのかを知ることが、マーケティング担当者にとっては重要になる。
SearchIgniteの調査は、2008年中のGoogleとYahoo!の検索広告価格を基に分析したものだ。これによると、Yahoo!がもし自社利益を最大化する戦略を採用すれば、Yahoo!におけるキーワード価格は、平均で22%上昇する可能性があるとする。これは平均価格の推移であり、個々のキーワードは、Yahoo!とGoogleによって差が出る可能性がある。そのため、広告キャンペーンを展開する企業は、どのキーワードをYahoo!とGoogleのどちらに入札するかによって、予算価格が大きく変動する可能性がある。
例えば、検索頻度が低いキーワードの場合、Googleの方が高かった。ページ上の表示順位3位まではYahoo!と20%の価格差があり、5位よりも下では35%の価格差があった。一方、よく検索される語句では、順位3位までは平均してYahoo!の方が高く、それより下では平均してGoogleの方が高かった。
ブランド名に関しては、順位1位では平均してYahoo!の方が高く、2位と3位では、両社に大きな差は見られなかった。
企業のマーケティング担当者は、Yahoo!とGoogleの価格特性を見極めた上で、どのキーワードに入札するかを決定する必要がありそうだ。この調査結果について、SearchIgniteのRoger Barnette社長は「ほとんどのマーケティング担当者は、Yahoo!ネットワーク上の検索広告の全体的なコストが増加することを受けて、検索広告戦略を調整する必要があるだろう」とコメントしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文、PDF)
http://www.searchignite.com/news/SearchIgniteQ2Report_071508FINAL.pdf
■関連記事
・ Yahoo!とGoogleが広告契約締結、AdSenseをYahoo!の検索結果に表示(2008/06/13)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/07/16 12:21
- ページの先頭へ-
|