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関連情報エリア
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ヤフーは5日、「Yahoo!ニュース トピックス」において、トピックスに関連する情報をユーザーが編集できるサービス「関連情報エリア」を公開した。編集するにはYahoo! JAPAN IDおよびエディター登録が必要となる。
「関連情報エリア」は、「Yahoo!ニュース」の「トピックス」にある、各ニュースジャンルの項目内に設置された情報欄。例えば、「コンピュータ」の場合、メーカーや製品名など、現在68件のトピックスが用意されており、各トピックスの「関連情報」には、トピックスをより詳しく知るための説明やサイトのリンクがある。
従来は、「Yahoo!ニュース トピックス」の編集部が「関連情報」を追加していたが、今回から、ユーザーまたはニュース提供元のメディア関係者が、トピックスに情報を追加できるようになった。
ユーザーが参加するには、「Yahoo!インターネット検定」で「トピックスエディター検定」を受ける。検定では、コミュニケーションマナーや「関連情報」編集上のポリシーなどが問われる。合格ラインに達するまで、何度でも受験することが可能だ。合格した後、さらに抽選を受け、当選したユーザーが、規約に同意した上でエディターとなる。なお、抽選は1週間に1回受けられるので、落選しても再度応募できる。エディターになると、任意の関連情報を編集できる。
エディターは、Yahoo! JAPAN IDでログインすると、「関連情報エリア」に「関連情報の編集」タブが表示され、見出しから編集できるようになる。また、見出しごとに「編集ボタン」が表示され、内容を編集できる。編集は「wiki文法」を使用。編集画面では、文字の装飾やリンク、表の挿入などが簡単に行える機能も用意する。なお、複数人が集まって編集する都合上、「関連情報の編集」は10分、内容の編集は30分の時間制限が設けられている。残り時間は編集画面に表示される。
また、エディター間で情報交換などが行える「制作ノート」、エディターがプロフィールを公開できる「経歴ページ」、エディターやトピックスの情報をまとめた「編集センター」も用意する。これらは、エディター以外のユーザーにも公開されるので、エディターが「制作ノート」でトピックスの編集方針や更新内容を公開したり、「経歴ページ」で自らのPRをすることも可能。「編集センター」では、「関連情報エリア」の新着や話題のトピックス、編集回数の多いエディターを確認できる。
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「関連情報エリア」に関連するページ
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エディターが操作できる「関連情報の編集」とボタン
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編集画面
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関連情報の編集履歴
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● Wikipediaの流れを作りたい
ヤフーのメディア事業部シニアプロデューサーの川邊健太郎氏は、「Yahoo!ニュース トピックス」について、「今年で10年になるサービス。関連情報エリアは、トピックスに関連したリンクを掲載する場だったが、今回から、ユーザーが編集できるようにし、情報の充実と更新頻度をアップする」と説明。「Wikipediaという先例がある。ユーザーがエディターとなって集まり、編集していく、あの流れを作りたい」とした。
また、「トピックスによっては、ユーザーの方が詳しい場合もあり、これまでも情報追加などの指摘を受けていた」という。ユーザーがダイレクトに編集可能とすることで、情報の充実と即時性を向上させる。なお、編集に際しては、「基本的にはリンクを貼る場所だが、簡単な説明文の書き込みも可能。ただし、掲示板のような使い方を意図しているものではない」と述べた。「より詳しい情報を知りたければ、リンク先のサイトを見るという使い方を想定する」。
メディア事業部の編集部トピックス1リーダーの奥村倫弘氏は、「トピックスの扱うテーマは、サービス開始当初は数十だったが、10年経って1000程度に増えた。それをトピックス編集部だけで更新していくのは大変になった。そこで、ソーシャルメディアの力で関連情報を充実させたい」と話す。エディターには、すでにメディア関係者が参加しており、現在160人ほどいるという。「3カ月後には400人、1年後には1000人を目安に増やしていきたい」とした。
なお、トピックスによっては過剰に編集され、荒れる可能性もあるため、ヤフーの編集部であらかじめ関連情報を編集不可にしておくことが可能という。さらに、更新内容を破棄して、関連情報を初期化にするロールバック機能も用意。ロールバック機能はエディターも使用できる。エディターになる前に抽選を受けるが、「それによって特定の意見を持つ人・団体の参加を防止する」とのこと。「悪意を持った書き込みを多数行えば、編集権限を破棄することもある」という。
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関連情報エリアのコンセプト
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関連情報エリアへの書き込み内容
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関連情報
■URL
Yahoo!ニュース トピックス
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/
ニュースリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2008/0805a.html
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( 野津 誠 )
2008/08/05 16:44
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