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2008年上半期に検挙されたサイバー犯罪の罪名別割合(警察庁資料より)
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警察庁は21日、2008年上半期のサイバー犯罪(情報技術を利用する犯罪)の検挙状況を発表した。上半期の検挙件数は2192件で、前年同期から21.2%増加した。
検挙件数の内訳は、不正アクセス禁止法違反が157件(前年同期比0.6%増)、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪が73件(同78.0%増)、ネットワーク利用犯罪が1962件(同21.8%増)。
ネットワーク利用犯罪の分類では、ネットワーク利用詐欺が583件(同19.0%増)、インターネット・オークション利用詐欺が379件(同1.3%減)、児童買春および青少年保護育成条例違反が495件(同28.6%増)、わいせつ物頒布および児童ポルノ事犯が206件(同14.4%増)、出会い系サイト規制法違反が159件(同307.7%増)となり、出会い系サイト規制法違反の検挙件数が大幅に増加している。
2008年上半期に都道府県警察の相談窓口で受理したサイバー犯罪などに関する相談件数は3万8506件で、前年同期より16.5%増加。相談内容の内訳は、「詐欺・悪質商法」が44.3%、「インターネットオークション」が13.2%、「名誉毀損・誹謗中傷」が14.2%、「迷惑メール」が7.4%など。前年同期との件数の比較では、「詐欺・悪質商法」「迷惑メール」に関する相談の増加が目立つ。
警察庁では今後の対策として、サイバー犯罪対応能力の向上を図り、取り締まりを強化するとともに、インターネット上の違法情報に対しても悪質事犯に重点を指向して積極的な取り締まりを進めると説明。また、児童を被害者とする犯罪の防止策としては、出会い系サイト規制法の改正と合わせ、引き続きフィルタリングの利用促進について広報啓発を進めるとともに、出会い系サイト以外のサイトについても児童被害が相当程度発生しているサイト事業者に対しては、自主規制を講じるよう指導を継続するとしている。
関連情報
■URL
平成20年上半期のサイバー犯罪の検挙状況等について(PDF)
http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h20/pdf43.pdf
警察庁 サイバー犯罪対策
http://www.npa.go.jp/cyber/
( 三柳英樹 )
2008/08/22 15:53
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