警察庁は22日、「出会い系サイト規制法」について、事業者に対して届出義務や利用者の年齢確認を求める施行規則の改正案を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。募集期間は9月20日まで。
出会い系サイト規制法(正式名称:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)は、いわゆる出会い系サイトを利用した児童買春などの犯罪被害から児童を守ることを目的として、2003年9月に施行された法律。出会い系サイトの利用者に対して、児童(18歳未満)を誘引することを禁止するとともに、事業者に対して児童の利用禁止を明示することや利用者の年齢確認などを義務付けている。
施行規則の改定案では、児童による出会い系サイトの利用を防止するためのさらなる措置として、出会い系サイトの事業者に対して都道府県公安委員会への届出を義務付ける。また、メールによる広告や宣伝において児童の利用禁止を明文化することや、交際希望者に対して待ち合わせ場所や相手の連絡先を伝達するサービスを提供している場合には、身分証明書やクレジットカードなどによる利用者の年齢確認を行うことなども求める。
また、警察庁では、事業者に対して判断基準を明確化する目的で、「出会い系サイト」の定義に関するガイドライン案と、書き込みの閲覧防止措置義務(削除義務)に関するガイドライン案を公開。ガイドライン案についても、パブリックコメントの募集を開始した。募集期間は9月5日まで。ガイドライン案では、出会い系サイトに該当するサービスや、削除義務が生じる児童を誘引する書き込みの内容の範囲などを、例を挙げて解説している。
関連情報
■URL
法律施行規則の改正案に対する意見募集
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=120080016&OBJCD=&GROUP=
ガイドライン案に対する意見募集
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=120080017&OBJCD=&GROUP=
警察庁 出会い系サイト規制法の解説
http://www.npa.go.jp/cyber/deai/law/index.html
警察庁 サイバー犯罪対策
http://www.npa.go.jp/cyber/
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( 三柳英樹 )
2008/08/25 18:01
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