総務省は、今後の周波数の使い方について一定の方針を示す「周波数再編アクションプラン」の改定案に対する意見の募集を開始した。また、情報通信審議会では、2011年7月以降の導入が見込まれている携帯端末向けマルチメディア放送に対する意見の募集を開始した。
● 周波数再編アクションプラン
周波数再編アクションプランは、2004年8月に策定されたもので、携帯電話や各種無線、テレビなどの電波の使い方について一定の方向性を示す内容となっている。今回は、昨年度に行われた利用状況調査の結果が発表されたことから、見直しを行うこととなり、「平成20年10月改定版(案)」に対する意見を9月26日まで募集する。
改定案では、第4世代の携帯電話(4G)を日本で導入する場合の周波数帯が3.4~3.6GHz帯を用いること、デジタルテレビ完全移行後にアナログテレビ跡地を携帯向けマルチメディア放送などに割り当てること、また3Gサービスを1.5GHz帯に導入することなどが示されている。
● 携帯向けマルチメディア放送
テレビ放送がアナログからデジタルへ完全移行することに伴い、2011年7月以降、アナログテレビが使っていた周波数帯を利用した携帯端末向けマルチメディア放送が提供される見通しとなっている。これまでに米クアルコムが開発した方式「MediaFLO」は、KDDI系やソフトバンク系の子会社が企画会社を立ち上げている。また、ドコモやフジテレビなどによる企画会社は、ワンセグの発展系と言える方式「ISDB-Tmm」を推進する団体に参画している。
総務大臣の諮問機関である情報通信審議会の放送システム委員会では、携帯向けマルチメディア放送に関して7月30日~8月18日まで意見を募集していたが、その意見をふまえて今回、技術的要求条件と前提条件をとりまとめ、9月16日まで意見を募集する。
関連情報
■URL
報道資料(周波数再編アクションプランについて)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080827_4.html
報道資料(携帯向けマルチメディア放送について)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080827_2.html
( 関口 聖 )
2008/08/27 19:58
- ページの先頭へ-
|