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「子供を誘拐した」「小包が不着」マルウェアを開かせる手口


 Symantecは、月例スパムレポートの9月号を発行した。グルジアとロシアの紛争、米大統領選、オリンピックに便乗したスパムメールのほか、子供を誘拐したと偽ったり、小包の受取人の住所が違っていて届けられないと偽る物流業者をかたるものなど、添付したマルウェアを開かせようとする事例を紹介している。

 誘拐者を装う例では、身代金を払うよう説得するとともに、証拠として子供の写真を添付したと書かれているが、じつはマルウェアが添付されている。親がパニックを起こしてこれを開くことを狙っており、Symantecでは「スパム発信者による悪意を広げる手段は問わないようだ」と指摘している。

 物流業者をかたる例では、「あなたが8月1日に送った郵便小包は、受取人の住所が違っていたためにお届けできませんでした。添付の請求書をプリントアウトして、弊社にて預かっている小包を取りに来てください」といった内容。もちろん、請求書だという添付ファイルはマルウェアになっている。


誘拐者を装う例 物流業者を装う例

 ファイルを添付する手口としてはこのほか、航空会社のEチケットを装い、航空チケットとその領収書を添付する例があるという。一方、メール中のリンクをクリックさせてマルウェアをダウンロードさせようとする手口では、Internet Explorer 7へのバージョンアップ、求人広告などの例を報告している。

 月例スパムレポートは、200万件のおとりアカウントを使って世界20カ国から収集したメールをもとに分析し、傾向をまとめている。今回の8月の調査では、全メールの80%をスパムが占めていた。また、マルウェアへのリンクを含むメールが増加しているという。


航空会社のEチケットを装う例 Internet Explorer 7のダウンロードを装う例

関連情報

URL
  Symantec The State of Spam Report - September 2008(英文、PDF)
  http://eval.symantec.com/mktginfo/enterprise/other_resources/b-state_of_spam_report_09-2008.en-us.pdf

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( 永沢 茂 )
2008/09/12 18:42

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