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「MySpace Music」米国でサービス開始、楽曲を無料ストリーミング

日本版は来年度からの提供に向け検討開始

 ソーシャルネットワーク世界最大手の米MySpaceは25日、新しい音楽サービス「MySpace Music」を開始したと発表した。

 MySpace Musicでは、ソーシャルネットワーク経由で、音楽を媒介としてユーザーとアーティストが交流を深めることができるサービスを提供する。ここでは、スポンサーらの広告費により、楽曲のフルコーラスを無料ストリーミングで楽しめる。


プロフィールページにプレイリスト表示、楽曲を再生

新しいプレイリストが表示されるプロフィールページ
 ユーザーのプロフィールページには、それぞれ「MyMusic」という新しい項目が設けられる。ここで自分が好きなアーティストや楽曲、プレイリストなどを集中管理できる。

 好みの楽曲をドラッグ&ドロップといった簡単な操作方法で並べ、プレイリストを作成し、自分のプロフィールページに掲示できる。友人たちはそれを見て、交流を深められる。プレイリストを作成するのが面倒であれば、すでに用意されているプレイリストの一覧から選択することもできる。

 閲覧したプレイリストから新デザインのミュージックプレーヤーをポップアップさせ、音楽を再生することもできる。さらに、楽曲が気に入った場合には、その場から直接Amazon MP3でDRMフリーMP3フォーマットの楽曲を購入したり、米Jamsterによって提供される携帯電話の着信メロディとしてダウンロードすることも可能だ。

 このプレイリストは、MySpaceの特長となっているアーティストとの交流という観点からも重要な役割を果たす。アーティストは、自分に影響を与えた音楽や最新アルバムなどをプレイリストとして、ユーザーと同じようにプロフィールに表示できる。ユーザーはそれを見て、楽曲を自分のプレイリストに加えるなどして交流を深めることができる。このように、バイラルな方法で音楽が広がっていくのがMySpace Musicのメリットの1つだ。ユーザーにとっては新しい音楽を発見しやすくなる一方、アーティストは自分の楽曲をより大勢の人に聴いてもらい、プロモーションをしたり、ファンを獲得しやすくなるメリットがある。


トヨタなど4社がスポンサーに、特定楽曲の無料ダウンロードも

 MySpace Musicを提供するためにMySpaceは今回、メジャーレコードレーベルであるEMIミュージック、ソニーBMGミュージックエンタテインメント、ユニバーサルミュージック・グループ、ワーナーミュージック・グループの4社をはじめ、音楽出版社のソニーATVミュージック・パブリッシング、インディーズ系の大手アグリゲーターであるオーチャード社などと提携し、音楽カタログを提供する。

 また、無料で楽曲のストリーミングを行うため、スポンサーが大きな役割を果たす。MySpaceはサービス開始にあたり、大手スポンサー4社を獲得した。この4社とは、トヨタ自動車、マクドナルド、保険大手のステート・ファーム、ソニーピクチャーズで、広告の配信やMySpace Musicのスキンの提供、特定楽曲の無料ダウンロードを提供する。特にトヨタ自動車は、毎週火曜日を「Toyota Tuesdays」として、通常は有料の楽曲を無料でダウンロードできるようにする。

 なお、25日に発表されたMySpace Musicは、権利上の問題などによって米国内でのみ利用可能だ。また、サービスはスペイン語にローカライズし、ヒスパニックコミュニティに向けて提供されることも決定している。

 日本語版は来年度の提供開始に向けて検討を開始。また、年内には日本のアーティストがMySpaceプロフィールを通じて、世界市場に向けた販売を行う環境が整うことになるという。


関連情報

URL
  MySpace
  http://www.myspace.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.businesswire.com/news/home/20080924006367/en

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/09/26 11:44

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