NTTは25日、1本の光ファイバで13.4Tbpsの超大容量データを光学分散補償を用いずに3600km伝送することに成功したと発表した。10Tbps以上の大容量伝送において、伝送距離を世界最長となる3600kmまで拡大するとともに、通信容量と伝送距離の積で表される容量距離積は48.2Pbps・kmとなり、世界最高となったという。
伝送実験では、1本の光ファイバに100Gbpsの信号を134チャンネル多重。無線通信に用いられているOFDM技術とデジタルコヒーレント技術を光通信に応用し、周波数の利用効率を向上させた。また、光増幅中継部において低雑音で光信号を中継する技術を使用することで、中継装置において光学分散補償を介さずに、3600kmの長距離を伝送させることに成功した。
NTTでは、今回の実験の成功は、バックボーンネットワークを10Tbps以上に大容量化した場合でも、3000km以上の長距離に渡って伝送できる可能性を始めて示すものだとして、今後は100Gbps級高速シリアル長距離伝送技術の実用化と、経済的かつ高品質な10Tbps級大容量バックボーンネットワークの実現を目指すとしている。
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ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news08/0809/080925a.html
( 三柳英樹 )
2008/09/26 12:08
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