「Yahoo!オークション」のIDとパスワードが盗まれ、相次いで偽ブランド品などの不正出品に悪用された事件でヤフーは26日、現時点で被害件数が5000件に上ることを明らかにした。覚えのない出品手数料を請求されたユーザーとの間でトラブルも生じていたが、ヤフーは出品手数料を返金する方針を示した。
ヤフーによれば、Yahoo!オークションのIDとパスワードが盗まれ、不正出品に悪用される「ID乗っ取り」が急増したのは2008年5月以降。その後、8月頃から「覚えのない出品手数料が請求された」という苦情が目立つようになったという。これを受けたヤフーは8月に調査を実施。その結果、中国経由のIPアドレスから約150万件のIDにログインが試みられていることがわかった。
ID乗っ取りをめぐっては、一部報道でヤフーから情報が流出した可能性があると報じていたが、ヤフーは9月6日に「情報流出の事実はない」と否定。その後、ログイン履歴を調査したところ、他社のサイトから流出したIDとパスワードを用いて、Yahoo!オークションにログインを試みる形跡が見られたという。
「入力されたIDの9割以上はYahoo!に存在せず、その中にはYahoo!では使えない『.(ドット)』や『-(ハイフン)』などの記号を含むIDも多かった。一方、Yahoo!で使われているIDが入力されたのは4%程度。不正なログインが確認されたケースでは、いずれも1~2回の入力でログインに成功していたことから、他社とYahoo!のID・パスワードが同一のユーザーが被害に遭った可能性が高い。」(ヤフー広報部)
ID乗っ取り被害に遭ったことが判明したユーザー約5000人に対しては、9月18日に出品手数料を返金する旨をメールで告知したという。ヤフーが請求した出品手数料の総額については、金額の確定に時間がかかるとしており、詳細は明らかになっていない。
関連情報
■URL
Yahoo!オークション
http://auctions.yahoo.co.jp/jp/
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・ ヤフオク「ID乗っ取り」報道に反論、情報流出の事実はない(2008/09/08)
( 増田 覚 )
2008/09/26 17:18
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