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ブラウザの閲覧・操作履歴からユーザーの興味を推測、NTTが実験


 NTTとNTTレゾナントは30日、Webブラウザの閲覧履歴と操作履歴を活用して、ユーザーが興味を持っているキーワードやWebページなどを提示してくれるサービス「MyBoom!」の実験を開始した。実験サイト「gooラボ」上で公開している。利用するには、PC用クライアントソフト「MyBoomソフトウェア」のインストールとgooID(無料)が必要。実験期間は2009年3月末までを予定する。

 MyBoom!では、ユーザーが閲覧したWebページのテキストから「ウィキペディア」の見出し語をキーワードとして抽出。さらに、ページの閲覧時間のほか、コピーや印刷といった操作履歴を加味することで、興味の強さも含めてユーザーの興味キーワードを推測する。このデータを検索クエリやパーソナライズサービスに活用しようとするものだ。

 今回の実験では、この仕組みを活用して「MyBoom検索」と「MyBoomブログ投稿」という2つのサービスを提供する。

 MyBoom検索は、PCにおけるブラウザの閲覧・操作履歴をもとに「MyBoom」項目を表示する携帯電話向けサービスだ。それらの項目をクリックすることで、関連する最新ニュースをはじめ、ブログや動画検索サービスへのリンクなどが表示される。キーワードを入力することなく、自分の興味を広げることができるとしている。


「MyBoom検索」の概要

 MyBoomとしては、ユーザー自身が気付かなかった潜在的な興味も提示してくれるのが特徴という。例えば、8年連続200本安打を達成した「イチロー」に関するページを多く閲覧したユーザーには、107年前に同じ記録を確立した「ウィリー・キラー」がキーワードとして提示されるという。これは、「イチロー」について書かれたページのどこかに「ウィリー・キラー」というキーワードが含まれていたためで、ページ閲覧時には「ウィリー・キラー」について意識しなかったユーザーも、後からそれについて情報を得ることができるとしている。

 一方、MyBoomブログ投稿は、ユーザーが興味を持ったWebページをブログに投稿できるアプリケーションだ。PC用のガジェット画面上にユーザーのMyBoomが表示され、それをクリックしていくだけで簡単にブログパーツを作成できるという。


「MyBoomブログ投稿」アプリケーションの概要

 なお、MyBoomソフトウェアの推奨環境は、Windows Vista SP1/XP SP3、Internet Explorer 7/6 SP2、.net Framework 2.0以上となっている。また、URLを指定することで閲覧履歴を許可するサイト/許可しないサイトをユーザーが設定可能だ。HTTPSサイトはデフォルトでは履歴を蓄積しない設定だが、蓄積するようユーザーが設定を変更することもできる。履歴データはMyBoom!サーバーにSSL通信で送信され、蓄積・管理される。

 NTTサイバーソリューション研究所プロジェクトマネージャの奥雅博氏は、従来もポータルサイトやニュースサイト、ECサイトなどにおいて、ユーザーの興味に基づいてパーソナライズされるサービスはあったが、各サイト内の情報だけを活用した「サイト主体」のパーソナライズに過ぎないという。これに対してMyBoom!では、ユーザーが履歴を蓄積することを許可した全サイトから横断的に情報を収集できるため、「ユーザー主体」のパーソナライズが実現できるとしている。


NTTサイバーソリューション研究所プロジェクトマネージャの奥雅博氏 従来の「サイト主体」のパーソナライズサービスの課題

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ntt.co.jp/news/news08/0809/080930a.html
  MyBoom(gooラボ)
  http://labs.goo.ne.jp/labs/myboom/


( 永沢 茂 )
2008/09/30 19:10

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