ウェザーニューズは6日、夏場に発生しやすい局地的な雷雨「ゲリラ雷雨」を高確率で事前捕捉することに成功したと発表した。全国1万人以上から寄せられた観測情報を収集・解析するなどして、東京都では7月30日から9月15日までに発生したゲリラ雷雨の76.7%を事前に捕捉できたとしている。
同社は携帯電話向け気象情報サイト「ウェザーニュース」で7月30日、局地的な雷雨の可能性が高まると、携帯電話に知らせるサービス「ゲリラ雷雨メール」を開始。「ゲリラ雷雨防衛隊員」と呼ばれる会員ユーザーに対して、事前登録したエリアでゲリラ雷雨が発生する危険性をメールで事前に通知している。
ゲリラ雷雨メールでは、雲の方向や雷鳴の有無などを尋ねるメールを送信。会員はメールのリンク先で質問に答えるとともに、現在地の写真を送る。あわせて、「湿った風が吹き始めてきた」「急激に雲が発達している」など、従来の観測ではとらえられない、五感を使った情報も報告する。こうした反応に加え、10分単位で天気予報をメールで配信する「10分天気予報」で収集した観測データを活用することで、ゲリラ雷雨を予測している。
ウェザーニューズでは、全国各地から寄せられた膨大な“感覚情報”および“現地の実況情報”を解析することで、ゲリラ雷雨の事前捕捉が可能となったと説明。ゲリラ雷雨をもたらす雷雲は急速かつ局地的に発達することから、気象レーダーやアメダスなど従来の気象予測モデルではとらえられなかったとしている。
同社によれば、7月30日から9月15日までに東京都、大阪府、愛知県、福岡県で発生したゲリラ雷雨については、6割以上の捕捉に成功。ゲリラ雷雨防衛隊の人数が特に多いという東京都では、172回発生したゲリラ雷雨のうち76.2%を捕捉するとともに、発生から平均38分前に事前告知のメールを送信したとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://weathernews.com/jp/c/press/2008/081006.html
関連記事:突発的な雨を通知する「ゲリラ雷雨メール」[ケータイWatch]
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41166.html
( 増田 覚 )
2008/10/07 18:33
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