米Amazon子会社のAmazon Web Servicesは23日、仮想サーバーのレンタルサービス「Amazon EC2」を正式サービスに移行すると発表した。また、サーバーOSについてもWindows Server対応サービスの公開ベータ版を提供開始した。
Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)は、Amazonが持つコンピュータリソースを仮想サーバーとしてユーザーに時間単位でレンタルするサービス。サービスの利用価格は1時間0.1ドルから。2006年にベータ版サービスとして開始されていたが、今回正式版へと昇格した。
正式版への昇格に伴って、Amazon EC2にはサービス品質保証制度(SLA)が導入された。この制度では、365日にわたって99.95%の可用性を保証するとし、達成できない場合には払戻しが受けられる。これにより、ビジネス用途でAmazon EC2を使用しやすくなったといえるだろう。
また、新たにサーバーOSとしてWindows Serverに対応したサービスのベータ版も開始したと発表。Windows Serverへの対応により、ASP.NETサイトの運用やHPCクラスター、メディアトランスコーディングなど、様々なWindowsベースアプリケーションを動作させられるようになる。Amazonでは、CADソフトのAutoDeskや、3Dレンダリングを行っているグラフィック会社のRenderRocketなどの利用例を挙げている。Amazon EC2でWindows Serverを作動させた場合の最低利用価格は、1時間当たり0.125ドルとなっている。
Amazon Web Servicesでは、利用者のハードウエアやソフトウェア投資を計画しやすくするため、2009年中に投入を予定しているAmazon EC2の新機能を発表。ロードバランス、オートスケーリング、EC2利用状況のモニタリング、クラウドリソースをWebインターフェースで管理できる管理画面の4種類を提供予定としている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=NewsArticle&id=1216597
米Amazon Web Services公式ブログの該当記事(英文)
http://aws.typepad.com/aws/2008/10/big-day-for-ec2.html
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/10/24 13:22
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