欧州連合(EU)は、アジア欧州会合(ASEM)参加国と共同で、ユーラシア大陸を貫通する教育・研究目的のインターネット網である「TEIN2(Trans-Eurasia Information Network 2)」の後継となる、より高速な「TEIN3」を建設すると発表した。
TEIN3は、これまでに培ってきた欧州とアジアとの間の高速インターネット網における協力関係を継続し、さらに発展させることを目的とする。EUは1200万ユーロ拠出しており、アジア側からも600万ユーロ拠出され、2011年までに完成の予定だ。現行のTEIN2より高速化し、最大で2.5Gbpsにすることに加え、接続国も増やす。2008年12月にはラオス首都のビエンチャンにおいてワークショップを開催する予定で、その場で公式にスタートするという。
10月24日のASEM会合において、欧州委員会の渉外関係担当であるBenita Ferrero-Waldner委員は、TEIN2自体がこれまで成功しており、これをさらに継続・発展させることはアジア太平洋地域と欧州との関係強化につながると、歓迎の意向を表明した。情報担当のViviane Reding委員は、今回の発表はまさに世界的規模のプロジェクトであり、これにEUが保有する「GEANT2」(Eはアクセント記号付)を加えると、教育・研究環境は世界的規模で飛躍的に増大するとの認識を示した。
TEIN2は現在、3000万人の利用者と4000機関の参画があるが、これが今後飛躍的に増えることが期待される。また、研究の範囲を広げ、例えば遠隔医療などのプロジェクトにも応用されることが期待されている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/08/1581&type=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
TEIN2(英文)
http://www.tein2.net/
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・ 欧州の研究・教育機関向け高速通信網「GEANT」、世界に“開放”(2008/03/03)
( Gana Hiyoshi )
2008/10/27 13:37
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