Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

ロイヤルティフリーの動画コーデック「Theora 1.0」公開


 Theoraのビットストリームフォーマットは2004年に標準化され、長い間ベータ版として公開・利用されてきた。今回のリリースは、Theoraのコードベースが十分に完成し、安定したことを示す重要なマイルストーンとなる。また、FirefoxとOperaの次期バージョンがTheoraをネイティブサポートすることも明らかになった。

 公開されたTheora 1.0パッケージには、3条項BSDライセンスによって配布されるレファレンスライブラリが含まれる。このライセンスによって、商用か非商用を問わず、すべてのソフトウェアでライブラリを自由に使用できる。ライブラリに含まれる新デコーダは、Theora仕様を完全に満たし、これまでのバージョンよりも高速化している。このデコーダはすでにOLPC(One Laptop Per Child)プロジェクトの「XO」ラップトップに使用されているという。

 さらにパッケージの中には、190ページのフォーマット仕様書、APIドキュメント、サンプルとなるエンコーダ/デコーダソフトウェア、リアルタイムストリーミングのためのRTP仕様のドラフトが含まれている。

 Xiph.orgはTheora 1.0のリリースでとどまることなく、今後もTheoraの開発を続ける。現在、米Red Hatの支援を受けて、コードネーム「Thusnelda」と呼ばれる次世代エンコーダを開発中だ。後方互換性を損なうことなく、著しく品質を向上させることができているという。Thusneldaは、次期Theora 1.1リリースに含まれる予定だ。

 Theora 1.0リリースの意義について、Wikimedia Foundation役員のKat Walsh氏は「オープンなメディアフォーマットは、メディアを誰もが自由に作り、共有できる未来を保証するために必要不可欠だ」とコメントしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.xiph.org/press/2008/theora-release-1.0/


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/11/04 13:37

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.