欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は14日、スペインの通信規制当局である電話通信市場委員会(CMT)がこのほど提示したブロードバンドアクセス市場の卸売りに関する規制案について、競争を阻害するとして2カ月以内に補正するよう命じた。
スペイン当局がこのほど提出した案では、ブロードバンドアクセスの卸売り規制について30Mbpsまでしか定義していなかった。すでに100Mbpsなどの高速ブロードバンドへの移行も視野に入れているEUとしては、この規制案では旧国営のTelefonicaが圧倒的に強く、規制緩和および競争加速とは逆の結果になりかねないと指摘している。
特にEUとしては、Telefonicaがこのほど光ファイバ網を整備した直後にこの提案が出されたことに強い不信感を持っているようだ。提案された規制案によれば、Telefonicaの光ファイバによる高速ブロードバンドサービスの優位性がより強調され、消費者側は長い間高い料金に苦しむことになるだろうとEU側は指摘する。
スペイン当局には2カ月の改善期間が与えられたが、有効な修正案を提示できるかが注目される。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/08/1704&type=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
( Gana Hiyoshi )
2008/11/17 14:09
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