グラムメディア・ジャパンは25日、女性向けサイトの広告ネットワーク事業を開始した。同日行われた記者発表会では、米Glam Mediaの出資者であるサミール・アローラ会長兼CEOのほか、グラムメディア・ジャパンの山村幸広代表取締役CEOが事業展開について説明した。
● 女性向けサイトに特化した広告ネットワーク
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「エキサイトを辞めてネット業界からは離れようと思ったが、再び挑戦することにした」と話す山村社長
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Glam Mediaは、ファッションやライフスタイル、エンターテインメントなど640以上の女性向けWebサイトで広告ネットワークを展開している。また、同社が運営するメディアは、米国で5200万人、世界で月間約7500万人ユニークユーザー(米comScore Media Metrix調査)を有するという。日本での展開においては、8月19日にグラムメディア・ジャパンを設立し、エキサイト元社長の山村幸広氏がCEO兼、米国本社のバイスプレジデントに就任した。
グラムメディア・ジャパンでは、女性向けサイトの広告ネットワーク「グラムメディアバーティカルコンテンツネットワークサービス」を展開する。現時点で、テレビ局や出版社などが運営する30のサイトが参加するほか、グラムメディア・ジャパンが選出したブログ(ブロガー)の広告枠を扱う。開始当初のクライアントは、フェンディジャパン、メイベリンニューヨーク、MHDディアジオモエヘネシー、全日本空輸など。今後は、2009年度に10億円の広告収益を目指す。
また、女性向け情報サイト「Glam」を開設した。現在はファッション、ビューティー、ジュエリー&ウォッチのカテゴリー関連の情報を掲載するほか、グラムブロガーらによるブログ(30件以上)を用意する。「Glam」は、広告ネットワーク参加サイトの“ハブ”という位置付けで、参加サイトのコンテンツとリンクするとこにより、参加サイトへユーザーの誘導を図る。さらに、オープニングキャンペーンも実施。世界5都市のGlamエディターが選んだ人気のアイテム50点をプレゼントする企画などを実施している。
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Glam
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グラムブロガーによるブログ
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● 参加サイトの規模ではなくクオリティをアピール
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「ブランドに強い日本に期待。日本に新しいネットメディアを持ってきたい」と話すアローラ氏
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米Glam Media出資者のサミール・アローラ会長兼CEOは、米国におけるメディア広告の動向を説明し、「若者は、テレビよりもインターネットを閲覧する時間が多いが、その閲覧時間に対して広告費の割合は低く、まだまだ可能性がある」とコメントした。また、インターネットの状況について、「以前はポータルにユーザーが集まっていたが、昨今では、Googleなどの検索サイトから自分の欲しい情報が載っている専門的なサイトにユーザーは分散していく」とし、ロングテールにも強いという同社の広告ネットワークをアピールした。
グラムメディア・ジャパンの山村幸広代表取締役CEOは、「広告の市場はメディアが偏っている。その状態を打ち破りたい」と話す。そのために、PVやクリックなどのパフォーマンス重視のオンライン広告ではなく、「既存のメディアにおける広告の考えをインターネットに持っていきたい」。また、「オンライン広告は、人気のサイトに出稿し、人気が無くなれば他に移るという“焼き畑農業”のような売り方が目立つ。それは、我々やレップに問題があった」と指摘した。
ラグジュアリーブランドがオンライン広告を出さない理由として、「ブランドイメージを守れる専門媒体がない(あるいはスケールが小さい)」「ユーザーのエモーショナルな部分に訴求する媒体がない」ことなどを挙げる。「従来の広告ネットワークは、参加サイトの広告の空枠を集めて売っていたが、グラムメディア・ジャパンは、ブランドに合っている媒体を選んで提供する」と説明。女性向けのサイトや有名ブログなど、専門性の高い媒体が集まっていることが特徴という。「広告主には、規模ではなく、クオリティでスケールメリットをアピールする」。
さらに、女性向け情報サイト「Glam」については、「単独でPVを増やすことは考えない。Glamはパブリッシャーのハブサイトになる」と説明。「従来の類似サイトはコンテンツホルダーから提供した情報をサイト内で見せていたが、Glamではサイトの外(広告ネットワーク参加サイト)に誘導する」とのこと。加えて、参加サイトには「Glam」の最新情報がわかるウィジェットを設置。「相互にリンクすることで、ユーザーを回流させ、広告ネットワーク内のトラフィックを上げる」。このほか、携帯電話向けの展開については、「2009年後半を考えている。モバイル対応は日本先行で実施したい」との考えを示した。
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Glam Mediaの広告ネットワークの違い
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サービス開始当初の参加サイト。今後1年で2億インプレッションを目指す
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広告カテゴリーは今後順次追加する予定
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Glam Mediaに参加する小学館から、後藤庄三常務取締役が挨拶。「数々のファッション誌を出しているが、広告売り上げなどは限界点。現状の雑誌広告を打開したい。また、雑誌ごとにあるWebサイトのPVが伸びない。出版社1社だけでなく、既存のメディアが団結して新しいメディアを作ることが必要。業界全体でその機運が高まっている」。
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Glam Mediaに参加するカフェグローブ・ドット・コムから、矢野貴久子代表取締役社長が挨拶。「ネット業界は、パフォーマンス広告とブランディング広告が共存しない。ブランディング広告を展開できるだけのサイト規模がないため。Glam Mediaによって広告主には、ネットでブランディング広告を展開する方法がわかってもらえる。ブランディング広告をネットでも普及させたい」。
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関連情報
■URL
グラムメディア・ジャパン
http://jp.glammedia.com/
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( 野津 誠 )
2008/11/25 19:56
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