ダブルクリックは29日、米Googleおよびグーグル日本法人と米DoubleClickに対して、米DoubleClickと結んでいる独占的ライセンス契約の履行を求める仮処分および仲裁申し立てを行っていたことを発表した。
ダブルクリックによると、同社はDoubleClickとの間で広告配信技術「DART技術」に関する独占的ライセンス契約を結んでいたが、DoublleClickを買収したGoogleから契約違反にあたる行為があるとして、契約解除が通知されたという。Googleが問題としたのは、ダブルクリックが開発したモバイル向けのツール「MobileMK」などを販売・宣伝している行為。Googleでは、これが契約上の競業禁止義務に違反しているとして指摘しているという。
ダブルクリックでは、これらのツールはDoubleClickの承認のもとで、DoubleClickの「ダブルクリックモバイル」に先行して販売していることや、広告配信技術であるDART技術には抵触していないことなどを挙げ、解除通知の撤回を要求したが拒否されたため、米国の裁判所に対して契約解除の差し止めなどを求める仮処分を申し立てるとともに、国際商業会議所仲裁法廷に対して仲裁申し立てを行った。
ダブルクリックでは、仮処分の申し立てについては、ニューヨーク州ニューヨーク郡上位裁判所において「仲裁判断がなされるまでの間、契約を解除してはならない」といった仮処分決定を得ており、仲裁手続きでもダブルクリックの主張が認められるものと考えていると説明。また、仲裁手続きと並行して、円満な協業関係構築に向けたビジネススキームについての協議を続けていくとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.doubleclick.ne.jp/ir/data/20090129_1.pdf
( 三柳英樹 )
2009/01/30 21:15
- ページの先頭へ-
|