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OESFの三浦雅孝代表理事
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Googleの携帯端末向けオープンソースプロジェクト「Android」を組み込み機器で活用することを目指し、共通フレームワークの開発などを行う一般社団法人「Open Embedded Software Foundation(OESF)」が、企業23社の参加により活動を開始した。
OESFでは、セットトップボックス(STB)や情報家電などの組み込み機器用プラットフォームとしてAndroidを利用するため、デバイスドライバや新規ライブラリ、業種向けフレームワークなどの開発を参加企業で共同開発し、普及を促進する。開発したソフトウェアは原則としてオープンソースで公開し、Androidの開発プロジェクト「Open Handset Alliance」にも成果をフィードバックしていく。
対象機器としては、CATVやホテルなどで利用されるテレビ用のSTB、VoIP用のビジネスフォン、カーナビ、カラオケの高機能リモコン端末、情報家電、デジタルフォトフレームなどを想定。各種の機器で、Androidをプラットフォームとして利用するために必要なソフトウェアを共同開発する。
OESFの代表理事を務めるアイ・ピー・ビジョン株式会社の三浦雅孝氏は、「Androidは今後本格的な普及が予想され、各種組み込みシステムの共通プラットフォームとしての可能性も高い。成果をオープンソースとして共有することで、各企業での開発投資の大幅な削減を実現する」とOESF設立の趣旨を説明。Androidはオープンソースとしてすべてが公開されている、組み込み用としても優れたプラットフォームであり、携帯電話用に開発されたアプリケーションを組み込み機器上でも動作させるといった新たなビジネスチャンスに期待できるとした。
OESFの設立にあたっては、Googleから「趣旨に全面的に賛同する」というコメントをもらっており、OESFとGoogleでは定期的に情報交換を行っていくという。また、Googleからは、家電分野をリードしているのは日本や韓国、台湾、中国などで、日本の取り組みに期待するとともに、国際的活動に発展していってほしいという要望も寄せられたという。
OESFでは、3月24日に設立総会を開催。今後はセミナーなどを開催し、年内に100社程度の会員規模を目指す。また、24日には台湾企業が参加する「OESF台湾」も設立され、今後は韓国や中国でも同様の団体を設立し、各国での取り組みを進めていくとしている。
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Androidを組み込み機器用のフレームワークとして活用する
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STBやVoIP関連機器、情報家電、カーナビなどでの活用を想定
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組み込み機器向けのデバイスドライバやライブラリなどを共同開発する
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開発成果はOpen Handset Allianceにフィードバックしていく
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3月23日時点で23社の企業が参加
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会場でデモ展示されていたアットマークテクノのタッチパネル液晶端末
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関連情報
■URL
Open Embedded Software Foundation
http://www.oesf.jp/
( 三柳英樹 )
2009/03/24 18:00
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