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大学生のIT業界イメージ「夢はあるが仕事がきつい」、IPA調査


 情報処理推進機構(IPA)は27日、「IT人材市場動向調査 調査報告概要版No.3」を公開した。同調査は、IT人材の育成施策検討に向けた基礎情報を収集することが目的。調査報告は全4回に分けて公開し、完全版は「IT人材白書2009」として5月中旬に出版する。今回は第3回として、学生には各業界のイメージ、社会人には就業満足度などを尋ねた。

 大学3年生600人を対象にした調査では、「技術やスキルが身につく」「夢がある」「働いている人たちが自分の仕事に誇りを持っている」「仕事がきつい」「かっこいい」「仕事にやりがいがある」「給与が低い」「仕事の内容がわかりやすい」というイメージを持っている業界を24業種の中から選んでもらった。

 その結果、「技術やスキルが身につく」と「夢がある」では、「IT・情報サービス・ソフトウェア」がトップ。特に「夢がある」については、「当てはまるものはない」が24.2%と高かったが、21.5%が「IT・情報サービス・ソフトウェア」を挙げ、2位の「広告・放送・出版」(16.5%)を引き離した。そのほか「IT・情報サービス・ソフトウェア」は、「かっこいい」で2位(24.5%)、「仕事にやりがいがある」で3位(14.5%)にランクインした。

 その一方、「IT・情報サービス・ソフトウェア」の評価が比較的低かった項目としては、「働いている人たちが自分の仕事に誇りを持っている」が12位(7.2%)、「仕事の内容がわかりやすい」が20位(3.2%)だった。また、「仕事がきつい」でも、トップの「医療・福祉」(35.7%)に次いで2位(30.0%)に挙げられた。


産業のイメージ(1)

産業のイメージ(2)

 社会人1499人を対象とした調査では、「仕事の満足度に影響を与える要因」や「他業種と比べて給与が高いと思うか」などについて質問した。

 「仕事の満足度に影響を与える要因」については、「給与」が74.8%でトップ。以下は「職場の雰囲気」が60.0%、労働時間が42.7%と続いた。

 「他業種と比べて給与が高いと思うか」という項目では、「よく当てはまる」および「どちらかと言えばよく当てはまる」の合計が最も多かった業界は「銀行・証券・保険・その他金融」で58.3%。「IT(ソフトウェア)関連」は42.0%で、全6業界中で下から2番目だった。

 調査対象の業界別内訳は、IT(ソフトウェア)関連が300人、自動車・自動車部品/機械・機械部品が300人、銀行・証券・保険・その他金融が300人、商社/マスコミ・広告/ホテル/旅行が150人、建設/土木・住宅・不動産/運輸・倉庫が300人、食品・フードサービスが149人。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/about/press/20090327.html

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( 増田 覚 )
2009/03/27 17:04

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