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NetVOCALOIDイメージ図
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ヤマハは7日、音声合成システム「VOCALOID」機能がネットワークのサーバー上で動作する「NetVOCALOID」を開発したと発表した。
「VOCALOID」機能は、歌声パートの旋律と歌詞テキストを組み合わせることで、楽曲のボーカルパートを制作できる歌声合成システム。ビブラートやこぶしなど、声のゆらぎや抑揚も操作できることが特徴。ヤマハから歌声合成システムのライセンスを受け、クリプトン・フューチャー・メディアが音声データベースに声優の藤田咲を起用して製品化した「初音ミク」や、株式会社インターネットが歌手のGacktを起用した「がくっぽいど」などが知られている。
NetVOCALOIDは、歌声合成システムをサーバー上に実装したソフトウェアからサービスプロバイダー経由で提供するSaaS形式での提供となる。ユーザーからサービスプロバイダー経由で送られるシーケンスデータをNetVOCALOIDエンジンで合成、エフェクトを付加したのち、MP3などのオーディオデータに変換してサービスプロバイダーのサーバーに保存する。
入力はオリジナル仕様のXMLファイルを利用したシーケンスデータ、出力ファイル形式はMP3/FLACで、16bitのステレオとモノラルに対応する。歌手データは日本語と英語に対応し、エフェクトは残響音を生み出す「リバーブ」と強弱の差を調節する「コンプレッサー」が可能。旋律や歌詞を入力する楽譜編集部分は、サービス形態に依存する。
提供先はインターネットや携帯電話のサービスプロバイダーで、4月9日からKDDI公式サイトでクリプトン・フューチャー・メディアから「ミクと歌おう」、株式会社インターネットから「ケータイがくっぽいど」を開始予定。PC向けには現時点で提供先の予定はないという。
ヤマハはNetVOCALOIDの提供について、「歌声合成ソフトのビジネスが、ネット接続可能な機器であれば多様なプラットフォームで可能」とコメント。今後サービスプロバイダーからの要望があれば、新規にキャラクターの歌手データを作成し、NetVOCALOIDへ組み込むサービスも提供する予定。歌手データ作成には専門的な技術が必要なため、サービスプロバイダーへの支援策も検討するという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.yamaha.co.jp/news/2009/09040701.html
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