|
ヤフー井上社長(左)とUSEN宇野社長
|
|
統合の狙い
|
「Yahoo!動画」と「GyaO」を統合することで合意したヤフーとUSENは7日、記者会見を開き、今後は映像配信システムやビジネスモデルを統合することでコスト削減を図り、「著作権者を尊重する圧倒的ナンバーワンの映像配信プラットフォーム」を目指す方針を示した。
ヤフーは、「Yahoo!動画」や「Yahoo!ニュース」などで動画配信サービスを提供しており、月間利用者数は約1100万人に上る。対するGyaOは約5万件のコンテンツを配信し、月間利用者数は約650万人。しかし、GyaOは赤字が続いており、ヤフーも「動画配信に限れば、儲かっているとは言えない状況」(ヤフーの井上雅博代表取締役社長)。
統合により両社は、これまで独自に構築していた映像配信システムや広告・課金システムなどを統一してコストを削減。一方で動画配信サービスの市場規模を拡大し、早期の黒字化を図る考え。利用者は、1つのプラットフォーム上で多くの動画が視聴できるようになり、広告主は広告提供機会、著作権者は収益確保の手段が増えるとしている。
今回の統合についてUSENの宇野康秀代表取締役社長は、利用者や広告主、著作権者のメリットになると判断したことから、USENからヤフーに打診したと説明。「かねてより、井上社長に『正規に著作権処理を行っているのは(ヤフーとGyaOの)2社だけ』と話していた」。
また、井上社長は「動画投稿サイトが人気を集めているが、不正なコンテンツが散見される。権利者を尊重してサービスを広げなければコンテンツが永続的に提供されなくなり、市場も長続きしない」と述べ、「著作権者を尊重する圧倒的ナンバーワンの映像配信プラットフォーム」を目指すと力説した。
統合サービスの詳細は未定だが、「個人的には多くの利用者に支持されているGyaOのブランドを大事にすべきだと思う」(井上社長)。GyaOの社長には、ヤフーの川邊健太郎氏が就任する。
関連情報
■URL
ニュースリリース(ヤフー)
http://pr.yahoo.co.jp/release/2009/0407a.html
ニュースリリース(USEN、PDF)
http://www.usen.com/admin/corp/news/pdf/2009/090407_1.pdf
■関連記事
・ ヤフーがGyaOを子会社化、2009年秋には動画サービス統合(2009/04/07)
( 増田 覚 )
2009/04/07 21:19
- ページの先頭へ-
|