JR北海道は13日、同社の社員が乗客の個人情報を含む「熱転写型インクリボン」をインターネットオークションを通じて販売していたことを明らかにした。熱転写型インクリボンについては、同社が落札者と引き取りの交渉を行い、すべて回収したとしている。
熱転写型インクリボンは、乗車券販売端末できっぷの券面を印刷する際に使用しているもの。インクリボン1本で約3000万枚のきっぷが印刷可能で、氏名や年齢などを含む定期券やクレジットカードの利用控えなどの印刷にも使われている。
出品されていたのは合計3本で、うち2本は稚内駅、1本は幌延駅で使われていたもの。社員は、旭川駅構内の廃棄物保管庫から無断で持ち出していた。社員はこのほか、乗降位置案内札など複数の物品も出品していた。外部からの指摘を受け、4月10日に出品が判明した。
JR北海道によれば、熱転写式インクリボンは現場で3カ月間保管後に同社へ送付し、溶解業者へ引き渡していた。しかし、稚内駅と幌延駅では、誤って紙の溶解を専門とする旭川市の業者に引き渡しため、引き取りを拒否されて旭川駅構内の廃棄物保管庫に収容されていたという。
再発防止策についてJR北海道では、再度社員の個人情報の取り扱いに関する意識向上を図ると説明。また、今後は個々の熱転写式インクリボン々に通し番号を付与するなどして個別に管理し、現場と本社の双方で数量確認を行った上で溶解業者へ引き渡すとしている。
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熱転写型インクリボンの外観(左)と使用済み熱転写型インクリボン
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関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090413-1.pdf
( 増田 覚 )
2009/04/15 14:10
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