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「Windows 7」RC版が開発者向けに公開、一般公開は5月5日以降


Windows 7 RC版の画面
　米Microsoftは30日、次期OS「Windows 7」の製品候補版（RC版）を、開発者向けサービス「MSDN」および「TechNet」の登録メンバー向けに、ダウンロード提供を開始した。また、一般ユーザー向けにも、5月5日（日本では5月7日）からダウンロード提供を開始する。提供されるRC版は、OSの全機能が利用できる「Ultimate」エディションと同等のものとなる。

　Windows 7のRC版では、新たに「リモートストリーミングメディア」を追加した。Windows 7では、家庭内ネットワークで簡単にファイルやプリンタを共有できる「ホームグループ」機能が搭載されているが、「リモートストリーミングメディア」はさらにこの仕組みを外部のネットワークにも拡張。自宅のPCがサーバーとなり、ユーザーはWindows Live IDを用いることで、外出先から自宅のPCに保存されたデジタルメディアの視聴が可能となる。

　またRC版では、新たに「Windows XPモード」を追加。「Windows XPモード」は、企業などで、Windows XP環境でしか動作しないアプリケーションを利用したいといった用途向けに、仮想環境ソフト「Windows Virtual PC」の機能を活用することで、過去のアプリケーションをWindows 7環境上でも使えるようにする。

　仕組みとしては、まずWindows 7でサービスとして動作するWindows Virtual PCの上に、仮想のWindows XP環境が用意される。この仮想XP環境上で動作するアプリケーションを、Windows 7の画面上に通常のアプリケーションのように表示することで、例えばWindows XP用のInternet Explorer 6などのアプリケーションが、仮想的にWindows 7上でも利用できるようになる。

　Windows XPモードは、Windows 7 ProfessionalおよびWindows 7 Ultimateのユーザー向けにダウンロードで提供され、ユーザーは追加ライセンスの購入無しにWindows 7上での仮想Windows XP環境が利用可能となる。

　ただし、Windows Virtual PCを利用しているため、通常のアプリケーションに比べると動作速度は遅くなる。また、特定のハードウェアやデバイスドライバなどに依存するアプリケーションは動作しない可能性が高い。Windows 7に搭載されるWindows Virtual PCは、現在無償配布されている「Windows Virtual PC 2007」から、USBデバイスのサポートなど新機能が加えられているものの、あまり大きなアップデートは行われていないという。

　このほか、RC版ではこれまでのベータ版で寄せられたフィードバックをもとに、機能の強化や改善を実施。RC版の公開は、Windows 7の開発が最終段階に入ったことを示すものだとしている。


「Windows XPモード」は、Virtual PCの機能により、仮想のWindows XP上で動作するアプリケーションを利用する 「Windows XPモード」で動作しているInternet Explorer 6
関連情報

■URL
　 Windows 7
　 http://www.microsoft.com/japan/Windows/windows-7/default.mspx

■関連記事
・ 「Windows 7」RC版、米国で一般向けダウンロード公開開始（2009/05/05）
・ 「Windows 7」RC版、日本でも一般公開開始（2009/05/07）


（ 三柳英樹 ）
2009/04/30 22:00

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