厚生労働省は12日、改正薬事法の施行に伴う省令の再改正案について、一般からの意見(パブリックコメント)募集を開始した。再改正案は、「薬局のない離島居住者」と「従来から通販で購入していた医薬品の継続購入」に限り、2年間の経過措置として医薬品の通信販売を認めるとするもの。意見の受付期間は5月18日まで。
6月1日に完全施行される改正薬事法では、一般医薬品はリスクの高い順に「第1類」「第2類」「第3類」に分類され、それぞれの販売方法や購入者への情報提供の方法などが定められている。これに伴って、2月6日に公布された厚生労働省令(薬事法施行規則等の一部を改正する省令)では、ネット通販を含む通信販売については、サプリメントなどのリスクが比較的低い「第3類」のみ販売を認めるとされた。
この改正省令に対しては、通販業者や伝統薬の業者などが反対を表明。また、現在通信販売に頼っている消費者などからも多くの反対意見が寄せられたことから、舛添要一厚生労働大臣が検討会の設置を指示。検討会での議論はまとまらなかったが、厚生労働省では省令の再改正案を打ち出した。5月11日に開催された検討会では、医薬品の通販規制に賛成・反対双方の立場から反対意見も挙がったが、そのままパブリックコメントの募集が開始された。
省令の再改正案では、「薬局のない離島居住者」と「改正法施行以前に購入した医薬品の継続購入者」に限り、「第2類」の医薬品についても2年間の経過措置として通信販売を認めるとしている。厚生労働省では、パブリックコメントを経て、省令の再改正を5月中に実施し、6月1日の改正薬事法施行に間に合わせたいとしている。
関連情報
■URL
省令再改正案に関する意見募集
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495090047&OBJCD=100495&GROUP=
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( 三柳英樹 )
2009/05/12 14:01
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