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PCソフトの国内違法コピー率は21%、損害額は約1700億円


世界と日本における違法コピー率と違法コピーによる損害額の推移
 ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は12日、PCソフトの違法コピー状況に関する「第6回世界ソフトウェア違法コピー調査」の結果を公表した。2008年の日本の違法コピー率は21%、損害額は14億9500万ドル(約1700億円)。全世界の違法コピー率は41%、損害額は約530億ドル(約6兆2500億円)と推計している。

 BSAでは、調査会社の米IDCに委託し、世界各国のPCソフトの違法コピー状況を調査。日本における2008年の違法コピー率は21%(前年比2ポイント減)で、調査対象110カ国のうち2番目(前年は4番目)に低かったが、損害額は14億9500万ドルで世界のワースト10位(前年はワースト8位)という結果となった。

 調査対象110カ国の中では、前年から違法コピー率が増加した国が16カ国、減少した国が57カ国で、低下した国が大きく上回った。その一方、違法コピー率の高い国のPC市場が急激に拡大したことなどにより、世界全体の違法コピー率は2年連続して3ポイント増の41%となった。全体の損害額も、前年比11%増の約530億ドルとなった。

 違法コピー率の高い国は、グルジア(95%)、バングラディシュ(92%)、アルメニア(92%)、ジンバブエ(92%)など。逆に違法コピー率の低い国は、米国(20%)、日本(21%)、ルクセンブルク(21%)、ニュージーランド(22%)など。違法コピーによる損害額の順では、米国(91億4300万ドル)、中国(66億7700万ドル)、ロシア(42億1500万ドル)、インド(27億6800万ドル)などとなっている。

 今回の結果についてBSA日本担当事務局長の松尾早苗氏は、「法制度の整備やコンプライアンス意識の高まりにより、ここ数年間、違法コピー率が低下していることは非常に喜ばしいこと。しかし、損害額は依然として高い水準を維持しており、決して看過できない状態」とコメントしている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.bsa.or.jp/press/release/2009/0512.html

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( 増田 覚 )
2009/05/12 16:48

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