プレミアム会員なら使わないと損!? オンラインストレージ「Yahoo!ボックス」
アプリ名 | Yahoo!ボックス(Ver. 2.0.0) | |
こんなときに | こんなときに:ファイルをたっぷり保管でき、さまざまなデバイスで共有できるストレージが欲しい | |
価格 | 無料 | |
配布 | Yahoo Japan Corporation (C) Yahoo Japan | |
URL | http://itunes.apple.com/jp/app/id469878164 |
パソコンやハードディスクのトラブルなど、いざというときに、大事なデータをどう守るか、対策しておられるだろうか。LAN上のHDDやNASに保存しても、HDDがクラッシュすることもある。クラッシュに備えるならRAIDなどを使ってミラーリングするといった対策が必要になるが、そこまでするのはちょっとハードルが高くて……という方も少なくないだろう。
そこで便利なのが、手軽にデータを保存できるクラウドサービスだ。すでにさまざまなサービスと、専用のiPhoneアプリがリリースされているが、今回は、無料で5GBが利用できる「Yahoo!ボックス」をご紹介したい。Yahoo!プレミアム会員やYahoo! BB接続会員なら、追加料金なしで50GBまで利用可能だ。
まずは、「Yahoo!ボックス」がどんなサービスかをご説明しよう。
●最大50GBまで保存できるオンラインストレージサービス
「Yahoo!ボックス」とは、「Yahoo!フォト」と「Yahoo!ブリーフケース」を統合し、パソコンやスマートフォンでデータを共有できるようにした、オンラインストレージサービスである。Yahoo! JAPAN IDがあれば5GBまで無料で利用でき、Yahoo!プレミアム会員や、Yahoo! BB接続会員なら、50GBが無料で利用できる。
ファイルは、写真、動画、テキストファイル、音声ファイルなど、どんな形式でも保存できる。インターネットにつながる環境なら、いつでもデータのアップロードやダウンロードが可能なので、大事な写真や資料を保存しておけば、パソコンが壊れたときでも安心というわけだ。ただし、これだけなら従来のストレージサービスと変わらない。「Yahoo!ボックス」は、「Dropbox」や「SugarSync」のように、自動同期機能を持っており、特に操作することなく、ファイルがいつでも最新の状態になっているのが大きな特長なのだ。
アクセス方法としては、ウェブブラウザー、パソコン用のアプリ(Windows OS対応)、今回ご紹介するiPhone用などのスマートフォン用アプリ、iPad用のアプリが用意されている。また、携帯電話のウェブブラウザーからも利用可能だ。
パソコンから利用する場合は、無料で提供されているWindows OS対応の専用ソフトをインストールすることで、ファイルの同期やフォルダの管理などが可能になっている。ウェブブラウザー版では、1回にアップロードできる容量が300MBまでという制限があるが、パソコン用ソフトではこの容量制限はない。
専用のソフトをインストールすると、パソコンのローカルディスク内に「Yahoo!ボックス」というフォルダが作成され、あらかじめ「共有」「写真」「書類」「連携サービス」という4つのフォルダが用意される。これらのフォルダにファイルを保存すると、自動的にサーバ側の「マイボックス」内の同名のフォルダにアップロードされ、他の端末と同期できるのだ。「共有」「写真」「書類」「連携サービス」以外にも、自由にフォルダを作成でき、それぞれのフォルダには、さらに任意のフォルダを作成可能だ。アップロードは、ファイル単体だけでなく、フォルダ単位でも行える。
「写真」は、その名の通り、写真などの画像データの保存を想定されたフォルダだ。写真を表示すると、再生ボタンが表示され、スライドショーが利用できる。「書類」フォルダは、資料やメモなどの保存を想定している。しかし、いずれも必ずそこへ保存しなくてはいけないというわけではない。任意のフォルダを作成して保存した写真でも、スライドショーは可能だ。親切に最初から作成してくれた、と考えればいいだろう。
ただし、フォルダを共有したい場合は「共有」フォルダ内で行わなくてはならない。共有設定が「共有」フォルダの第一階層フォルダ以外ではできないからだ。また、共有機能の利用は、Yahoo!のプレミアム会員やYahoo! BB接続会員に提供される50GBプランに限られる。
「共有」、つまり、複数のユーザーでフォルダ内のファイルを操作するには、ウェブブラウザーから「Yahoo!ボックス」にログインし、共有したいフォルダを作成、選択したら、[共有]ボタンをクリックする。そこで、共有したい相手のメールアドレスを入力して送信する。招待した相手には、メールでURLが送信されるので、アクセスして「参加する」ボタンをクリックすれば共有設定は完了だ。このとき、共有用に作成したフォルダは、自動的にパソコンのローカルディスクにも同期される。
なお、共有相手も、Yahoo!ボックスの利用登録が必要となる。また、共有はフォルダー単位に限られるため、ファイル単位で共有したいときは「公開設定」を使う。そこでURLを発行し、共有したい相手に知らせてアクセスしてもらうのである。たとえば、Yahoo!オークションなどで、補足的に写真を添えたい場合などは、URLを公開することで見てもらえる。
「連携サービス」とは、Yahoo! JAPANの他のサービスからアップロードされたファイルが保存される場所だ。たとえば、Yahoo!メールの添付ファイルを保存すると、「連携サービス」フォルダの中に、専用フォルダが自動的に作成され、その中に保存される。データのアップロードはパソコンからも自由にできるが、データの混乱を防ぐためにも、特に必要がない場合は、他のフォルダを使うほうがいいだろう。
●iPhone用アプリは、ファイルのアップロードや公開、共有設定が可能
iPhone用アプリ「Yahoo!ボックス」は、前述のサービスをiPhoneで利用できるアプリといえる。パソコンや他のデバイスからアップロードされたデータを手軽に参照できるほか、ファイルのアップロード、新規フォルダの作成や、フォルダやファイルの検索、並べ替え、削除、名前の変更、移動、コピー、お気に入り登録、共有設定、公開設定といった操作が可能だ。
iPhone用アプリ「Yahoo!ボックス」 | フォルダは自由に作成できる | 写真フォルダの中に、さらにフォルダを作成し、写真を保存 |
ファイルの閲覧時には、リストとサムネイルのみの表示切り替えが可能で、スライドショーによる連続再生もできる。表示した写真は、アクションボタンから「メールに添付して送信」「アルバムに保存」「プリント」が選択できる。AirPrint対応のプリンタなら、直接印刷可能だ。ただし、ドキュメントの場合、公開設定はできても、保存や印刷はできないようだ。
ファイルのアップロードでは、アルバムに保存済みのファイルを選択できるだけでなく、その場で撮影した写真や動画、音声を録音しての保存も可能だ。複数ファイルをまとめてアップロードできるので、撮影済みの写真をその場で共有フォルダにアップロードして、すぐに共有相手に見せるといった使い方もできる。
どんなファイルでも保存は可能だが、それらすべてをiPhone上で表示、再生できるわけではない。Word、Excel、PowerPointといった、Microsoft Officeドキュメントの表示は可能だが、作成時の見栄えがそのまま維持されるわけではないので注意しよう。また、テキストは文字化けする恐れがあるので、「Yahoo!ボックス」からの参照が前提の場合は、文字コードをUnicodeにしておくほうがよさそうである。
現在は、他のアプリとの連携はできないようだが、無料でも5GB利用できるというのは魅力だ。特に、Yahoo!プレミアム会員や、Yahoo! BB会員の方は、すでに50GBも利用できる。この機会に、活用してみてはいかがだろうか。
フォルダを開くと、最初にサムネイル付きのリストで表示される | サムネイルのみの表示にも切り替えられる | 写真を選択すると、再生ボタンが表示され、スライドショーが可能になる | ファイルのアップロード画面。任意のフォルダにアップロードできる |
撮影または録音したデータを、直接保存できる | 1度に複数のファイルをアップロードできる | [編集]では、新規フォルダーの作成、ファイルやフォルダの削除、移動、コピー、並べ替えができる。ちなみに、「共有」および「連携サービス」フォルダは削除できない | [並べ替え]では、更新日時、名前、ファイルサイズ、ファイルの種類を指定できる |
テキストファイルを表示 | 画面右上の「i」アイコンを選択すると、ファイルの詳細情報を表示する | 「公開設定」から、ファイルを公開できる | ファイルが「公開」状態になると、公開URLが発行されるので、見せたい相手にそのURLを伝える |
「共有フォルダー」を開くと、共有中のフォルダが確認できる | 共有フォルダの青い矢印のアイコンを選択すると、詳細情報を確認できる | 共有フォルダの「共有設定」では、共有相手の招待や、共有の取り消しができる | 検索では、アップロードした端末の種類を指定できる |
関連情報
2012/3/21 06:00
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