クリップボードの履歴を保存する「CLCL」
●こんなところが便利!
クリップボードを監視し、画像やテキスト、ファイルなどの履歴を保存してくれる。ショートカットキーで履歴を呼び出せば、以前にコピーしたデータもすぐペーストできる。「さっきコピーしたあれだけど、他のものをその後でコピーしちゃったからもう1回探さないと」というような場合に、さくっと呼び出して利用できる。シンプルだが、お役立ち度の高いソフトだ。
■CLCL(クルクル) 対応OS:XP/2000/NT/Me/98 作者:nakka氏 http://www.nakka.com/soft/clcl/ |
●前にコピーしたあの画像やあのテキストを、即再利用できる
日頃当たり前のように繰り返しているコピー&ペーストや画面キャプチャ。コピーした画像やテキストは、いったんクリップボードに保存され、ペースト操作の際に呼び出されるわけだ。しかし、こうした操作を繰り返していると、「あー2つ前にコピーしたあのデータがもう1回欲しい!」ということがままある。
Windows OSのクリップボードはひとつのデータしか保存できないため、次に何かをコピーした瞬間に、クリップボードは書き換えられてしまう。Webページのデータをコピーしたような場合は(面倒だが)もう一度同じデータをコピーすればいいのでまだどうにかなる。
しかし、自分で書いたテキスト文書をWordやPowerPointにまるごとペーストした後、元テキストを何度か改変したような場合に、前の文章がやっぱり良かったなあと思っても、悲しいかな元のテキスト自体を改変してしまったのでもうコピーもできないということになる。
また、Webサイトの参考になるテキストをコピーしたような場合も、もう一度あのサイトを見ようと思ったら、サイトが改変されてお目当てのページがなくなっていた、ということもある。
そんなときに役に立つのが、本日ご紹介する「CLCL(クルクル)」のような、クリップボードの履歴と内容を管理・保存してくれるアプリケーションなのだ。
CLCLの「メニュー」の様子。解凍後、CLCL.exeを実行するだけですぐ使える |
「CLCL」は、タスクトレイに常駐してクリップボードを監視し、履歴を管理する。このため、クリップボードに保存したデータは、テキストであれ画像であれ、履歴を遡って、編集ソフトなどに貼り付けられる。「CLCL」を起動しておけば、とくに意識しなくてもコピー操作によりクリップボードに保存されたデータが自動的に記録されるため、面倒な操作や設定は必要ない。
●簡単便利な操作感
「CLCL」は、タスクトレイのアイコンを左クリックすることで起動する「メニュー」と、ショートカットキー、またはタスクトレイのアイコンを右クリックすると起動する、エクスプローラ風の「ビューア」の2種類で構成されている。
「メニュー」には、クリップボードにコピーされたデータの履歴が表示されるので、いずれかを選択するだけで画像編集ソフトやテキストエディタなどに即データを貼り付けられる。ショートカットキーでも簡単に起動するので、データをペーストしたいウィンドウを選択してからAlt+Cを押下すれば、瞬時に履歴が表示される。あとは利用したいデータをマウスで選択するだけだ。テキスト表示だけでなく画像もサムネイルで表示されるので選択しやすいのもうれしい。
「ビューア」はツリー構造になっており、現在のクリップボードの内容や、クリップボードの履歴、登録されているアイテムなど詳細な情報を表示・確認でき、個々のデータ上で右クリックすれば「登録アイテム」にできるほか、改めてクリップボードに転送することも可能だ。
登録アイテム数に制限はないので、特に何度も利用したいデータは「登録アイテム」内に定型文として登録しておくと便利だろう。
履歴を取るウィンドウ、取らないウィンドウを設定可能で、保存できる履歴の数は「オプション」の「履歴に残す件数」で変更できるなど細かいカスタマイズも可能となっている。
動作も軽いため、常駐させておけば何かと助けられる場面が出てくる。とくに、ネット上で公開されている調査データなどのデータや口コミ情報などを収集してまとめるような仕事の人には、ぜひ使ってみていただきたいソフトだ。
編集したいアプリを起動したら、クリップボード上ではすでに過去ものもになっている画面キャプチャデータを選択する | 履歴から画面キャプチャをMicrosoft Office Wordに挿入できた | 「ビューア」では、クリップボードや履歴の内容がわかる |
履歴で右クリックすれば、改めてコピー&ペーストが可能になる | 履歴関連の設定。件数は自分で指定できる | メニューの動作設定 |
ビューアの動作設定 | メニューやビューアを起動する呼び出し方法(ショートカット)の指定画面 | 対応しているファイル形式 |
関連情報
2009/8/5 11:00
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