いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説
なんでも入れられて、すぐに探せるノート「Evernote」
(2015/9/2 06:00)
サービス名 | Evernote(エバーノート) |
販売 | Evernote Corporation. |
サービス開始 | 2008年6月 |
URL | https://evernote.com/ |
iOS向けアプリ | https://itunes.apple.com/jp/app/evernote/id281796108?mt=8 |
Android向けアプリ | https://play.google.com/store/apps/details?id=com.evernote&hl=ja |
Evernote(エバーノート)は、2008年にフィル・リービン氏が開始したクラウド上にワークスペースやストレージを提供するサービスです。Windows、Mac OS、Android、Android Wear、iOS、Windows Mobile、Windows Phone 7をサポートしており、それぞれの環境に対応したアプリをインストールすることで、PCやモバイルデバイスからいつでも利用できます。また、ブラウザーからも利用できます。
現在提供されている個人向けプランは3種類。月間転送量60MBで無料の「ベーシック」、月間転送量1GBで月額240円または年額2000円の「プラス」、月間転送量が10GBで月額480円または年額4000円の「プレミアム」です。すべてのプランにおいて保存容量に制限はありません。上のプランにいくにつれて、保存したデータの検索や管理機能が強化されており、有料プランではオフライン利用も可能になります。このほかに1ユーザーにつき月額1100円で、チーム用のワークスペースが持てるBusinessプランも用意されています。
なんでも1か所にまとめられるから、悩まない
Evernoteを例えるなら、“なんでも書き込める1冊のノート”です。テキスト、画像、動画、音声、Office文書、PDFファイル、ウェブページなどを「ノート」に貼付して保存できます。作成したノートはタグを付与することで、簡単に分類できるようになります。また、ノートはリング式のノートのように「ノートブック」単位に自由に組み替えられます。さらにノートブックは「スタック」にグループ化することができます。
契約するプランやOSによって機能に少々違いはありますが、保存した「ノート」にはテキスト編集機能のほか、チェックリストの作成や録音、プレゼンテーション、リマインダー、手書きメモ、PDFへの書き込み、共有やウェブページとして公開するといった機能も提供されています。作成地の位置情報を付加することもできるので、場所で探すこともできます。
紙のノートとの大きな違いは、データをどれだけ放り込んでも必要な情報をすぐに見つけ出すことができる点です。Evernoteは検索項目が豊富で、作成日、更新日、タグ、タイトル、添付ファイルの有無、チェックボックスの有無、ノートの作成元といったオプションで絞り込めます。
さらに、画像内のテキストも検索可能なので、メモする時間がないからスマートフォンで写真に撮ってとりあえずEvernoteに入れておこう、といったことが可能なのです。名刺も、カタログも、仕事の資料も、すべてスキャナーで読み込んでEvernoteに保存しておけば、紙が山積みになることがないばかりか、見たいときに見たい資料をすぐに引き出して見ることができます。もしスキャナーがなくても、スマートフォンのEvernoteアプリを使えば、スキャナーの代わりになってドキュメントを取り込めます。
Dropboxはファイル管理、Evernoteは情報管理
クラウド上にデータを保存し、どこからでもデータにアクセスできるという点で、Dropboxとの違いや使い分けに悩む方もいらっしゃるかもしれません。Dropboxは安心してファイル管理を任せられるサービス、Evernoteは安心して忘れられる情報管理サービス、と考えてみてはいかがでしょうか。
たとえば、将来役に立ちそうなアイデアを思い付いたとします。このアイデアをDropboxで管理しようと思った場合、どのアプリでメモを取るか、ファイル形式はどうするか、どこに保存するか、ファイル名はどうしたらあとで探しやすくなるか、といったことを考えさせられます。
しかし、Evernoteならアプリも場所もファイル名タイトルも何も気にすることはありません。Evernoteを開いて“とりあえず”書いておくだけ。あとは強力な検索機能にお任せです。タグを付けておけば、なお探しやすくなるでしょう。思い出したいタイミングがあれば、リマインダー機能を使うことで、指定のタイミングでノートの存在を教えてくれます。
予約したホテルの名前や連絡先、取引先の担当者の名前、再注文したい商品のページ、あとで読みたいニュース記事、読書の感想、非常時の各種連絡先、大事な証書の番号、いつもオークションの取引で使う定型文、あとで確認すべきドキュメントファイル、さきほど食べた食事の写真や名前など、これらすべての“メモ”をEvernoteひとつで管理できるのです。これがメモにいいといわれるゆえんでもあります。
このほか、Evernoteのノートは自動的に保存、同期されるので、長文を書いたのに保存しないうちにPCのトラブルで消失、という失敗を減らすこともできます。
Evernoteを使ってみたい方は、まずはベーシックプランで、ちょっとしたメモのストックから始めてみてはいかがでしょうか。ずっと覚えておけないけれど、忘れると絶対困るものから書いてみるといいかもしれません。