いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

パソコンでもスマホでも利用環境を選ばない予定管理サービス「Googleカレンダー」

サービス名Googleカレンダー
リリース日2006年4月
運営会社名Google Inc.
料金無料
URLhttps://calendar.google.com/
登録Googleのアカウントが必要
Googleカレンダー

無料で使えるオンラインカレンダー

 「Googleカレンダー」は、Googleのアカウントを取得すると無料で利用できる、予定管理用のウェブアプリケーションです。2006年4月、Ajaxを利用したオンラインカレンダーサービスとして英語のベータ版からスタートしました。共有できるカレンダーとして、当時はソーシャルカレンダーなどとも言われていました。2009年5月にはToDoリストを提供。2009年7月から正式版になっています。

 作成する予定はオンラインに保存されます。パソコンのウェブブラウザー上で利用できるのはもちろんですが、Android端末やiOS端末用のオリジナルアプリも提供されています。また、多くのスケジュール管理アプリで同期対象となっているのも大きな特長です。インターネットに接続できる環境であれば、多くのデバイスから利用できるだけでなく、好きなデザインや操作性のアプリで、Googleカレンダーを利用できます。Googleのウェブブラウザー「Chrome」を使えば、オフラインでも利用できるようになります。

1アカウントで複数のカレンダーを作成、共有も可能

目的にあわせたカレンダーをいくつも作成して表示できます

 Googleカレンダーでは、1つのアカウントで複数のカレンダーを作成し、セル画のように重ねて表示することができます。色分けもできるので、仕事、プライベートなど、用途に応じたカレンダーを作成し、1つの画面でまとめて見ることができます。ToDoリストも同時に表示できるので、予定とタスクの全体を把握することも可能です。

複数のカレンダーとToDoリストを色分けして表示できます

 カレンダーごとにタイムゾーンを指定できるのも便利な点です。たとえば海外旅行なら、短期でも専用のカレンダーを訪問先のタイムゾーンで作成しておくと、現地で参照したときに現地時間で予定を確認できます。不要になったら1クリックでカレンダーそのものを非表示にできます。

現地時間のカレンダーを作成できるので、現地での予定確認が楽になります

 作成したカレンダーの共有機能も特長の1つです。参加メンバーで編集することもできますので、共有したい予定がある場合は、家族用、サークル用、プロジェクト用など、専用のカレンダーを作成しておくことで予定の確認が楽になるでしょう。

 公開(共有)されているカレンダーを、自分のカレンダーに合わせて表示することもできます。「おすすめのカレンダー」の中から世界の休日やスポーツ、宇宙歴、月の位相、週番号などを選べます。

編集権限をコントロールしながら共有することができます
好きな団体の予定をチェックすることもできます

表示の切り替えも予定の変更も自由自在

 カレンダーは日、週、月、7日、予定リストの5種類の表示を1クリックで切り替えられます。作成した予定はドラッグ&ドロップで簡単に移動できるので、頻繁にスケジュールが変更されても柔軟に対応できます。

当日から7日分を表示した例
予定をリストとして表示した例

 新規の予定を作成したいときは、画面左上の「作成」をクリックするか、予定を作成したい日付の上でクリックします。タイトルとカレンダーを選べば簡単に登録できますが、「編集」を選択するとさらに細かい情報を保存できます。最近ではGmailからカレンダーに登録できる連携機能も提供されているようです。

 予定には、繰り返し設定や通知設定、予定へのゲストの招待といった指定ももちろんですが、Googleマップやビデオハングアウトなど、Googleならではの機能を反映させることができます。特に訪問先の住所をしっかり指定しておくと、ルートの確認がしやすいだけでなく、Google NowやAndroid Wearなどのスマートウォッチの利用時に、時間通りに到着するには現在地を何時に出発すればいいかなどを事前に知らせてもらえます。添付ファイルも可能なので、必要な資料を指定しておくことで、探す手間なく素早く参照することができます。

新規の予定作成画面。訪問場所をしっかり入力しておくと乗り換えからルート確認まで楽になります
繰り返しの予定も細かい設定が可能です

デジタルならではのメリットが満載

 スケジュールをオンラインで管理する大きなメリットは、インターネットにつながっていればどんな場所からでも確認・更新が可能なこと、利用環境が変わってもデータの引き継ぎが不要なこと、パソコンやスマートフォンが壊れてもデータを失わなくて済むことです。手帳のようにどこかに置き忘れて困るという心配もありませんし、予定の作成や変更も簡単です。一度登録するだけで、見え方も自由に変えられます。これらはデジタルならではのよさといっていいでしょう。

iOS版Googleカレンダーアプリ
「Refills」というスケジュール管理アプリで、Googleカレンダーを同期した例。タスクも表示できて、パソコンに近い使用感に

 Googleカレンダーの場合、さらにプライベート、仕事、イベントなど、テーマごとに作成して自由に組み合わせることができ、必要に応じて共有することもできます。実験段階の機能を試せる「Labs」を使えば、独自の機能拡張も可能になっています。

カレンダーの機能を拡張できる「Labs」

 他のカレンダーのデータをインポートすることができるほか、 iCalやCSV形式でパソコンからの取り込みも可能なので、気になる方は試してみてはいかがでしょうか。

 現在、紙の手帳を使っている場合、デジタルへの移行には多少の抵抗が伴うかもしれません。そんなときは、家族の予定や誕生日を登録して共有する、スマートフォンで事前に通知を受けたい予定を登録してみるなど、紙だけでは実現できない部分を補うために使ってみるといいかもしれません。

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。