イベントレポート

第8回 教育ITソリューションEXPO

ロボット×プログラミングで工学・理系の好奇心を養うヒューマンアカデミー「ロボット教室」、学研は「もののしくみ研究室」

 5月17~19日に開催された「第8回 教育ITソリューションEXPO」の「学びNEXT みらいの学びゾーン」では、ボードコンピューター、教材用ロボット、学習用アプリなどを用いたプログラミング教育コンテンツが多数展示された。

ヒューマンアカデミーの「ロボット教室」、プログラミング学習を強化したコースを新設

 ヒューマンアカデミー株式会社のブースでは、同社が実施する「ヒューマンアカデミーロボット教室」で使用するロボットが展示されていた。

 5、6歳を対象とした「プライマリーコース」、小学生を対象とした「ベーシックコース」「ミドルコース」「アドバンスプログラミングコース」を用意。ブロックを組み立てることで立体感覚や空間把握能力を培い、ギアやモーターなどの動力の仕組みを理解することで、プログラミングの基礎や理系・数学科目への好奇心を養えるとしている。授業時間は1回90分で毎月2回実施。

 9月には従来の「アドバンスコース」からプログラミング学習を強化したアドバンスプログラミングコースへリニューアルする。ロボットの組み立てに加え、専用のタブレット端末を使ったプログラミングを行う。受講期間は24カ月でミドルコースを12カ月以上受講した生徒が対象になる。

「アドバンスプログラミングコース」で作成するロボット
ビジュアルプログラミングソフト「アドプログラマー」がインストールされた専用タブレットが提供される

 アドバンスプログラミングコース修了者または小学6年生~中学生を対象とした「ロボティクスプロフェッサーコース」では、マイコンボード「Arduino」や各種センサーを使ったロボット製作を行う。授業時間は1回120分で毎月2回実施。

 自作したロボットを競わせる大会も行っており、8月26日には「第7回ヒューマンアカデミーロボット教室全国大会」を実施する。15歳以下のロボット教室受講生向けの「アイデアコンテスト」、15歳以下のアドバンスプログラミングコース受講生向けの「テクニカルコンテスト」があり、審査員はロボットクリエイターの高橋智隆氏が務める。

身近なものの仕組みから理解する学研のプログラミング教室

 株式会社学研エデュケーショナルと株式会社アーテックは、昨年4月に開講したロボットプログラミング教室「もののしくみ研究室」で使用するブロックやArduino互換機「Studuino」などの教材を展示していた。

 もののしくみ研究室は90分×月2回計3年間のコースが設けられており、1年目の「Developer」コースはプログラミングの基礎、2年目の「Master」コースは分岐命令を使った自律型ロボット、3年目の「Innovator」コースは変数を利用したプログラミング、8サーボの二足歩行ロボットの製作などを行う。歩行者信号機、踏切、自動ドア、シャワートイレなど身の回りにある機器、工業製品などの構造やプログラムの理解を深められるとしている。

各コースで作製するロボット
ブロック教材はアーテック製のものを使用
教材で使用するテキスト。ブロックの組み立てからプログラムの流れを解説
フォークリフトやシャワートイレなどの開発を手がける各企業へのインタビューも掲載