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ソフトバンク、IoT機器向けネットワーク「LoRaWAN」を提供、低消費電力・長距離通信が特長

 ソフトバンク株式会社は12日、低消費電力、長距離通信が特長のIoT機器向けネットワーク「LoRaWAN」を2016年度中に提供することを発表した。

 LoRaWANは、IoT向けに低消費電力、長距離通信を実現するLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークの通信技術の1つ。免許が不要な920MHz帯を利用し、最大で約10マイル程度の長距離通信に対応する。ゲートウェイ(基地局)に数多くの通信モジュールを接続できるほか、通信モジュールは1個数百円と低コストで、10年以上のバッテリー駆動が可能な消費電力の低さが特長。

 LoRaWANの仕様は、世界391社が加盟する業界団体「LoRa Alliance」で策定されるオープンなもの。国内でもNTT西日本や、ソラコムが出資するM2Bコミュニケーションズなどが、実証実験や検証キットの提供を行っている。

 ソフトバンクではLoRaWANの提供に続き、低コスト・低消費電力のネットワーク構築が求められる分野で、デバイスからアプリケーション、コンサルティングまでエンドツーエンドでのIoTソリューションを提供する予定。

 提供分野は、商業施設やビル、倉庫などの設備監視・制御やトラッキング、ガスや水道メーターの自動検針、高齢者や子どもの見守り、道路、トンネル、線路などのインフラ監視、車、トラック、バスなどの物流、運行管理などが想定されている。

 また今後は、LPWAネットワークを手掛ける仏Actility、世界最大のEMSメーカーである鴻海精密工業、業界団体LoRa Allianceの設立企業である米Semtechと協力し、「LoRaWAN」エコシステムの構築を目指すとしている。