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東電パワーグリッド、日立、パナソニックがIoT実証実験、100戸を対象に電気使用状況や温度を収集

 東京電力パワーグリッド株式会社、株式会社日立製作所、パナソニック株式会社は7日、住宅内の電気使用状況や温度などの情報を収集・蓄積・加工可能なIoTプラットフォームの実証試験を2017年3月まで共同で行うと発表した。

 実証実験では、東京電力パワーグリッドのサービス提供エリアである東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県などの約100戸の住宅を対象に、家電の種類ごとに電気使用の変化をリアルタイムに検知可能な専用電力センサーと、宅内の温度などを測定する環境センサーを分電盤の周囲に設置する。

 センサーで収集したデータは、インターネット経由でセンターシステムに送信し、日立が構築するプラットフォームに蓄積・加工する。なお、センサーとルーター間における通信方式には、PLCの適用性をはじめ、効率的な伝送方式を検討する。実証実験を通じて、必要な装置やシステム全体の性能と有効性を検証するという。

 東京電力パワーグリッドでは、全体の取りまとめに加え、専用センサーの開発、データ処理を担当する。日立製作所では、データを蓄積・加工するプラットフォームの構築を担い、その有効性を検証するという。パナソニックでは、PLCによる住宅内機器間のネットワークの有効性を検証する。

 実証実験では、専用の電力センサーなどを備えない住宅でも、家電製品の種類ごとの電気使用の変化や温度情報が確認可能になる。

 今後は、実証実験で取得したデータをサービス事業者と共有し、在宅状況を推定することにより、見守りや安否確認などのセキュリティサービスをはじめ、新たなサービスの展開や協業の可能性を検討するという。