ニュース

公衆無線LAN向けVPNアプリ「ノートンWiFiプライバシー」、WindowsとMac OSにも提供、シマンテックがパッケージ販売

 株式会社シマンテックは、公衆無線LAN環境での通信を保護するVPNアプリ「ノートンWiFiプライバシー」を16日より発売する。想定小売価格(税別)は1年1台版が2990円、1年3台版が3490円。それぞれ2年版と3年版もラインアップする。

 ノートンWiFiプライバシーは、公衆無線LANなどでのネットワーク利用時に、VPN接続により通信を暗号化する製品。これまではAndroid/iOS向けに提供されていたが、WindowsとMac OSでも利用可能になる。

 米Symantecが世界21カ国で実施した消費者調査「ノートンサイバーセキュリティインサイトレポート2016」によれば、日本国内のユーザーのうち46%が公衆無線LANの利用経験があるが、61%が金融情報をオンラインで入力しないと回答し、その危険性を認識している反面、73%が自分の利用している無線LANが安全かどうかを区別できず、47%がメールチェックや添付ファイル送信、アカウントへのログインなどの際に、フリーWi-Fiが便利だと回答している。また、VPNの利用者は14%だった。

 同社によれば、空港、ホテル、カフェなど公共の場所で提供されているWi-Fiには、セキュリティが組み込まれていると多くの人が考えている。しかし、こうした公衆無線LANで窃取された情報をもとに、オンラインバンキングの現金を盗まれたり、違法な「闇サイト」で情報が販売されることもある。また、偽のフリーWi-Fiスポットになりすまし、偽サイトやウイルスを仕込んだサイトに誘導し、クレジットカード番号や個人情報を入力させてだまし取る手口も一般的だ。

 シマンテックでは、公衆無線LANへは自動接続を設定せず、利用するアクセスポイントのネットワーク名と接続方法を確認し、手動で選択することを推奨している。また、公衆無線LAN利用時に、HTTPS非対応のサイトでは個人情報の入力を控え、オンラインバンキングやオンライン取引を行う場合は、VPNで保護された環境を試用すべきとしている。

 また、フリーWi-Fiの利用時に起こる可能性のある危険と対策をマンガで分かりやすく解説したガイドブック「知らないと怖い フリーWi-Fiの落とし穴」のPDFファイルを無償配布している。

フリーWi-Fiでのハッキングデモ(2016年7月のAndroid/iOS版発表時)