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「FileMaker 16」リリース、カスタムアプリ作成用プラットフォームの新バージョン

 ファイルメーカー株式会社は10日、カスタムアプリ作成用統合プラットフォームの最新バージョン「FileMaker 16」をリリースした。

 ファイルメーカーは、もともとはカード型のデータベースソフトだったが、リレーショナルデータベース機能の搭載などを経て、現在ではWindows/Mac OS/iOSや、ウェブブラウザーで利用できるカスタムアプリの設計と配信が行えるプラットフォームとなっている。

 新バージョンでは、スクリプトを使用したアニメーションとトランジションが新たに追加された。例えば、連絡先の一覧から連絡先の詳細へのトランジションをアニメーションで表示することで、カスタムアプリを操作するユーザーを分かりやすく誘導できる。

 また、iOSデバイスが事前に設定したiBeaconや位置情報に基づくジオフェンスに近づいたときに自動的にアクションを実行したり位置情報を取得可能になった。

 さらにcURLオプションの強化や、定義されたJSON関数への対応により、ほかのウェブサービスやアプリとのデータ交換が容易になった。PDF保存も新たにサポートしている。

 カスタムアプリの開発ではレイアウトオブジェクトウィンドウを一新し、レイアウト上のすべてのオブジェクトを階層表示で一覧可能になった。これにより、オブジェクトセットをグループ解除せずに、1つのオブジェクトに対する変更が行えるようになった。

 このほか、サードパーティーの認証プロバイダーを使用した「OAuth 2.0」による認証に対応し、AmazonやGoogle、Microsoft Azureの各アカウントを使用してカスタムアプリへのログインが可能になった。また、「FileMaker WebDirect」を使用して最大500ユーザーがカスタムアプリを同時利用可能になった。

 なお、FileMakerベースのカスタムアプリを実行できるiOS向けの「FileMaker Go 16」はApp Storeから無料でダウンロードできる。

 希望小売価格(税別)は「FileMaker Pro 16」が3万8000円、FileMaker Pro 13以降が対象のアップグレード版が2万2800円、「FileMaker Pro 16 Advanced」が6万3000円、アップグレード版が3万7800円、「FileMaker Server 16」のボリュームライセンス版が9万9000円、年間ライセンスが3万3000円、5ユーザーがカスタムアプリを利用できる「FileMaker Licensing for Teams(FLT)」の年間ライセンスが9万6000円。