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総務省、学校にクラウドを導入する手順とお手本事例をまとめた「教育ICTガイドブック Ver.1」公開
2017年6月30日 16:30
総務省は30日、教育現場におけるクラウド活用の先進事例と導入手順をまとめた「教育ICTガイドブック Ver.1」を公開した。総務省のサイトから、PDF版(171ページ)をダウンロードできる。
総務省では、時間や場所、端末、OSを問わずに最先端のデジタル教材を利用でき、かつ低コストで導入・運用可能な「教育クラウドプラットフォーム」についての実証事業を行っている。今回、2014~2016年度に実施した「先導的教育システム実証事業」の成果として、教育委員会・学校などに向けたガイドブックを作成したもの。
ガイドブックでは、教育分野でICT(Information & Communications Technology:情報通信技術)を活用することの意義を「Active」「Adaptive」「Assistive」という“トリプルA”に整理されるとした上で、クラウドの活用によってトリプルA効果がさらに高まると説明。
まず、ガイドブック前半の「事例編」においては、このトリプルAの観点に基づき、「Active(学びを活性化する)」と「Adaptive(学びを最適化する)」、さらに「Assistive(学びを支援する)」を4つに細分化した「制約・困難の克服による支援」「安心・安全の確保による支援」「校内体制の確立による支援」「財源確保・コスト抑制による支援」という計6つの大分類で、各地における計40のICT活用事例を紹介。各事例のページには、自治体・公立・私立および小・中・高校などの校種、導入しているクラウドサービスの種別、その自治体の人口や児童・生徒数、使用端末の種類などの概要も記載。また、問い合わせ先も明記しており、必要に応じて詳細について照会できるようにしている。索引から、地域別に事例を探すことも可能だ。
後半の「手順編」では、クラウドベースの教育ICTを導入・活用するまでに必要な手順を、「準備」「計画」「調達」「運用」「検証」という5つの段階に分け、各段階で留意すべき事項と具体的な手順を紹介している。各段階で参考となる事例も「事例編」とリンクさせて紹介することで、より具体的なイメージを得られるようにしたという。
巻末には、「BYOD」「MDM」「ショルダーハッキング」など関連する用語集も付けた。
あわせて総務省では、教育クラウドプラットフォームの実装・提供を行う事業者に参考となる事項を整理した「教育クラウドプラットフォーム 参考技術仕様」、教育クラウドプラットフォームなどを自治体などが導入・調達する際に参考となる事項を整理した「教育クラウドプラットフォーム等 参考調達仕様」も作成・公開した。これらも同様に総務省のサイトからPDFでダウンロード可能だ。