FTTH加入者数は2934万件、2017年度末までに3060万件突破へ、ICT総研調査

　株式会社ICT総研は24日、「2017年度ブロードバンドサービスの市場動向」の調査結果を発表した。光回線（FTTH）、ADSL、ケーブルテレビ（CATV）を合わせた固定ブロードバンドサービスの加入者数は、2017年3月末時点で3871万件。総加入者数は前年比89万件増で、伸び率は2.4％だった。

　3871万件のうち、FTTHは2934万件で76％。2016年度の1年間における純増数は144万件となり、前年の125万件を上回った。一方、ADSL回線は、252万件で前年から68万件の減少。CATVは685万件で前年の673万件から12万件増加した。

固定ブロードバンドサービスの加入者数

　2015年2月から東日本電信電話と西日本電信電話（NTT東西）による「コラボ光」サービスが開始され、2017年3月末には、契約数が874万件へと成長。2017年度末には1189万件に拡大すると見込まれ、フレッツ光サービスのうち57％に達する見通し。

　コラボ光市場の拡大で、ISPの契約数も回復しており、2017年度には純増数が126万件で3060万件、2019年度末には3310万件に成長すると予測している。

FTTHサービスの需要予測

　携帯電話回線とのセット割引サービスの利用者は、「auスマートバリュー」が14.1％、「NTT光コラボ」が10.6％。そのほかのサービスと合わせたセット割引の利用者は全体の31.6％。セット割引制度は、通信事業者による加入者獲得と解約阻止の役割を果たしているが、利用していないユーザー（27.7％）、セット割引非対象のユーザー（40.7％）を合わせ、7割近くの潜在的なユーザーが残っている。

モバイル・固定ブロードバンドサービスのセット割引利用状況

　固定ブロードバンドサービスの利用者満足度は「auひかり」が67.5ポイントでトップ。以下、「ソフトバンク光」（67.1ポイント）、「ドコモ光」（67.1％）、「NTTフレッツ光」（66.8ポイント）、「OCN光」（66.1ポイント）、「J:COM NET」（61.4ポイント）と続く。

主なFTTHサービス利用者の満足度

　モバイル・固定ブロードバンドサービスは、東京電力、東京ガス、関西電力などのエネルギー料金とのセット割引、異業種提携によるセット割引、MVNO事業者によるサービスなどにより、市場規模を拡大させる見込みだという。