グーグル、携帯からの検索をアピールする広告キャンペーン


 グーグルは、携帯電話での検索「Google モバイル」の利用を具体的な利用シーンとともにアピールするキャンペーンを開始した。期間は9月1日から10月までの約2カ月間。コンセプトは「おっと!検索したいその瞬間に、Google モバイル」で、電車内やオンラインの広告を通じてGoogle モバイルの検索とその利用シーンをアピールする。

 9月1日には記者説明会が開催され、Google モバイルでの取り組みや、キャンペーンのコンセプトなどが説明された。

 グーグル製品開発本部長の徳生健太郎氏は、ユーザーのインターネットの利用動向について、パソコン・携帯の両方を利用するユーザーが増えているとし、「モバイルは、二次的なデバイスではなくなってきている」と指摘。携帯向けサービスの「Google モバイル」においても、携帯向けに特化するのではなく、インターネット全体での利用を意識したサービス開発が重要になるとした。

 同氏からは、携帯からすでに利用できるようになっている、検索結果に画像や動画の検索結果も合わせて表示する機能や、ローカル検索と電話番号への発信といった携帯電話との連携機能、クーポンの検索機能、画像検索でのサムネイル表示といった機能が解説され、パソコン版での利用と大きく変わらない使い勝手を実現している様子が紹介された。

グーグル 製品開発本部長の徳生健太郎氏モバイルでも検索の利用は増えている

「いつでもどこでも、検索したい瞬間がある」

グーグル 執行役員 マーケティング本部長の岩村水樹氏

 グーグル 執行役員マーケティング本部長の岩村水樹氏は検索の利用動向を解説し、キャンペーンの概要を解説した。岩村氏は、検索の利用件数はパソコンからの利用がまだ圧倒的に多いとするものの、その利用傾向については、オンタイムにパソコンから、オフタイムに携帯からという傾向が見られるという図を示した。

 1日の中では昼にピークがあるのはパソコン・携帯とも共通だが、携帯はパソコンのからの検索が一段落した後にピークを迎えている。また、携帯はパソコンと違って夜になるほど検索数が上昇していく傾向がある。曜日でみると、携帯からの検索数は週末に大きな山があり、パソコンの検索数と綺麗に入れ替わる形となっている。月単位では、クリスマス前や年末年始など、移動や外出が増える時期に検索数が増える傾向にある。

 岩村氏はこれらを踏まえて、「ユーザーには、いつでもどこでも、検索したい瞬間がある。パソコンからの検索だけの時代では分からなかったニーズが顕在化している」と述べ、携帯からの検索や、実施しているさまざまな機能拡張をアピールするためにマーケティングキャンペーンを実施するに至ったと説明した。

 キャンペーンでは、街中で今見られる映画館を検索したり、乗換検索、今いる地域のスポット情報などを検索するローカル検索といった、利用シーン別の検索方法が案内され、“携帯で検索”という利用になじみがないユーザー層に向けてアピールを行う。

1日単位での検索の傾向。検索数自体は、パソコンからの検索が圧倒的に多いという曜日ごとの検索数。週末には携帯からの検索が増える
月単位では、年末年始などで携帯からの検索に大きなピークがあるキャンペーンの広告例。JR東日本、東急、東京メトロの電車内に掲出される
キャンペーンに登場するキャラクターはターゲットの女性をイメージ。名前は無いものの、社内では「モバ子」と呼ばれているとか

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(太田 亮三)

2009/9/1 19:39