ニコ動調査、国会図書館の蔵書データ有料配信「利用したい」が5割弱


 ニワンゴは7日、「ニコニコ動画(ββ)」で6日に実施した、「ネットと本について」の調査結果を発表した。調査はニコ割アンケートを利用して6日22時30分に実施、開始から約200秒間で7万9123件の回答を集めた。

紙媒体のネット購入増えるも、普及が進まない電子書籍

 書籍や雑誌・新聞・コミックなどの出版物をネットで購入するかという質問については、「よく買う」が21.8%、「たまに買う」が29.6%で、ネットで購入する層は計51.4%と半数を超え、“ネットで買う派”が多数派となった。

 また、携帯コミックを利用しているかについては、「まったく利用していない」が69.5%もっとも多く、「ほとんど利用していない」10.2%と合わせて“利用しない派”が79.7%と約8割に達した。

 携帯コミック以外のパソコンや携帯電話などで閲覧できる有料の電子書籍では、「まったく利用していない」68.3%、「ほとんど利用していない」12.4%で、やはり“利用しない派”が80.7%と、コミック同様に約8割を占める。

携帯コミック、携帯コミック以外の有料電子書籍のいずれも、「まったく利用していない」が7割弱、「ほとんど利用していない」を含めると“利用していない派”は約8割に達する
(c)ニワンゴ

国会図書館の蔵書データ有料配信「利用したい」が5割弱

 国立国会図書館という施設の存在にについては、「知っている」が54.4%、「知らない」が45.6%とほぼ半々だが、「知っている」ユーザーがやや多いという結果になった。

 「国立国会図書館の蔵書をデジタルデータ化し、有料でインターネット配信できるようにする構想が進められているが、実現したら利用したいか」との質問には、「利用したい」が45.7%、「どちらともいえない」33.0%、「特に利用したくない」21.3%という結果になった。携帯コミックや電子書籍の利用状況に比べ、有料であってもかなり利用意向が高いことがうかがえる。

 「利用したい」「どちらともいえない」を選んだユーザーに、国会図書館の蔵書データの有料配信サービスをどのように利用するかについてたずねた質問(複数回答可)では、「絶版本や、手に入りにくい本を読みたい」が77.7%と8割弱を占め、入手困難な書籍のニーズが高いことがわかった。

 利用用途では、続いて「レポートや仕事に使う資料をネットから参照したい」43.5%、「ふだん購入する本の代わりに利用したい」19.9%、「ふだん図書館などで借りる本の代わりに利用したい」19.1%の順となった。

 一方、「利用したくない」を選んだユーザーに利用したくない理由を聞いたところ、「無料でないと利用したくない」が51.8%と最多。ついで「デジタルデータより実物がよい」34.3%、「利用する場面がなさそう」31.8%、「本や雑誌に興味ない」10.1%となった。

 また、有料配信の金額については、「利用したい」「どちらともいえない」と回答したユーザーに、1冊につきどのくらいの金額までなら利用したいかとたずねたところ、「100~300円程度」が42.1%ともっとも多く、次に「100円以下」31.0%を選択した人が多かった。

国会図書館の蔵書の有料ネット配信の利用意向をたずねたところ、「利用したい」が45.7%と半数近くを占めた
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(工藤 ひろえ)

2009/10/7 18:03