セキュアブレイン、クラウド活用ウイルス対策ソフトを無償提供


「gred AntiVirusアクセラレータ」がウイルスを検知するイメージ図

 セキュアブレインは26日、既存のウイルス対策ソフトとの併用が可能で、ウイルス情報をインターネット(クラウド)上で共有することにより検知機能を強化したウイルス対策ソフト「gred AntiVirusアクセラレータ」の提供を開始した。同社サイトから無料でダウンロードできる。対応OSはWindows 7/Vista/XP。利用にはインターネット接続環境が必要。

 「gred AntiVirusアクセラレータ」は、自ら検知した実行ファイルなどのウイルス情報に加えて、併用する他社のウイルス対策ソフトが検知したウイルス情報をクラウド上に用意した「免疫情報コミュニティ」に送信する。「免疫情報コミュニティ」では各社製品のウイルス情報を共有するため、最新のウイルスにも対応できるという。

 ファイルのスキャンは、「gred AntiVirusアクセラレータ」のパターンファイルなどを用いてクラウド上で実行する。クラウド上でスキャンを実行することにより、PCやアプリケーションの動作、インターネット閲覧の速度が低下する影響を最小限に抑えられるとしている。

 また、スキャンに用いるパターンファイルはクラウドに存在するため、ユーザーはローカルにダウンロードする必要がなく、常に最新のパターンファイルを利用できる。なお、スキャンはPCにプログラムがインストール・実行される際に行われるが、クラウドにはファイルのメタデータのみを送信するため、ファイルの機密性も確保できるとしている。

 「gred AntiVirusアクセラレータ」は単体でも動作可能だが、併用するウイルス対策ソフトが検知したウイルス情報をクラウドで共有することで検知率を高めるという。例えば、併用するA社製品で検知できなかったウイルスでも、他のユーザーがB社製品で検知した情報をクラウドで共有することで、「gred AntiVirusアクセラレータ」が検知するという。

 併用可能なウイルス対策ソフトは、「ノートンアンチウイルス」「ノートンインターネットセキュリティ」「ノートン360」「ウイルスバスター」「ウイルスセキュリティZERO」「カスペルスキー インターネットセキュリティ」「Microsoft Security Essentials」「avast! AntiVirus」「Avira AntiVir」「AVG」など。

 なお、「gred AntiVirusアクセラレータ」は、米Immunet社の「Immunet Protect」を日本語化したもの。セキュアブレインはImmunet社製品を日本で独占的に取り扱う契約を結んでいる。セキュアブレインは今後1年間で、「gred AntiVirusアクセラレータ」ユーザー100万人を獲得したい考えだ。


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(増田 覚)

2009/11/26 15:37