米Facebook、個人中心のプライバシーモデルに制御方法を変更


 米Facebookは9日、3億5000万人を超える全ユーザーを対象に、ユーザーコンテンツの表示方法を含め、プライバシー制御を利用しやすいように変更すると発表した。

 この変更により、ユーザーは自身の近況などのコンテンツを誰に見せるかといった設定や、他のユーザーの検索対象に含めることを許可するかなどの細かい設定を、これまでよりも簡単にできるようになる。

 この変更を行うためのプライバシーコントロールツールは、これまでの設定に基づいて、Facebookがお薦めのプライバシー制御方法をデフォルトで表示する。例えば、自分のプロフィール、学歴、職歴などは、友人が検索しやすくするために公開にすることを勧めているが、設定の変更により「友人の友人」まで検索とすることも可能だ。

 逆に、メールアドレス、連絡先、自分の写真などについては、デフォルトで「友人の友人」までしか見られない設定がデフォルトになっている。

 一連のプライバシー設定が完了すると、その後に近況のアップデートや、写真や動画のアップロードをする際には、すべての投稿について対象範囲がその都度設定できるようになる。

 これまで、Facebookでは、学校や企業、地域などのコミュニティーを中心とした「ネットワーク」といわれるプライバシーモデルを中心に設定されていた。

 しかし、オーストラリアやトルコなどの「ネットワーク」のメンバーは数百万を超える規模にまで膨れ上がり、こしたプライバシー制御方法は実質的に機能しなくなっていた。今回の変更により、こうした地域ネットワークは廃止されることになり、プライバシーモデルはネットワークから個人へと設定の主眼が変更されたことになる。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/12/10 13:19