海賊版ソフトが動くよう改造したWii本体、“おまけ”付きで販売して逮捕


 警視庁生活経済課と日野署は17日、インターネットオークションで海賊版Wiiソフトを販売していた山口県下関市の自営業男性(53歳)を著作権法違反の疑いで逮捕し、18日に送検した。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)が21日、発表した。

 この男性は、「街へいこうよ どうぶつの森」「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム」などの海賊版DVD-R合計8枚と、Wii本体3台を、東京都の男性など3人に合計9万7000円で販売していた。

 販売していたWii本体は、海賊版ソフトを稼働できるよう改造したもの。これをオークションに出品し、海賊版ゲームソフトを“おまけ”としてセット販売していた。海賊版ゲームソフトを作成するためのマスターソフトは、ファイル共有ソフトを通じて入手していたという。

 男性宅の家宅捜索では、改造Wii本体6台やDVD-R約300枚などが押収された。2年ほど前から販売を始め、これまでに約300万円を売り上げていたとみられる。

 なお、今回は、改造したWii本体を販売していたことが違法とされたわけでははく、あくまでも“おまけ”の海賊版ソフトについて著作権法違反を適用したかたちだ。仮に改造したWii本体だけであれば、可能性としては、商標法違反の適用が考えられるという。

 また、本体を詳しく調査し、アクセスコントロールを回避するような改造がなされていることが判明すれば、「マジコン」と同様に、不正競争防止法に基づく販売差し止めや損害賠償請求などの民事訴訟で法的対応をとるやり方もあるという。


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(永沢 茂)

2010/5/21 16:59