「地方自治体サイトの表示速度は緊急時こそ重要」ゴメス調査
ゴメス・コンサルティング株式会社は、地方自治体の公式サイトおよび災害情報サイトの表示速度や稼働率など各種パフォーマンスを調査し、その結果を21日に公開した。調査は4月2~8日に実施。対象となった関東圏の12自治体21サイトのうち、最も速かったのは横浜市のページ「横浜市の危機管理」で0.257秒だった。
ゴメスでは、各種ウェブサイトの性能に関するコンサルティングを行っている。同社では東日本大震災の発生を受け、地方自治体サイトについては緊急時を想定した整備・運用体制が求められるとの観点から、自社ツールを用いて独自に調査したという。
調査は関東1都6県と、その域内にある政令指定都市5市の合計12自治体を対象に行った。全自治体とも公式サイトは100%開設しているが、その中で災害情報サイトを用意する自治体は一部にとどまったため、調査対象サイト(ページ)数は21件。
ゴメスの分析によれば、0.257秒と最も表示速度が速かった「横浜市の危機管理」(横浜市)は、転送量(ページごとの合計ファイルサイズ)が少ないのも特徴。一方、栃木県のページ「防災情報」は、「横浜市の危機管理」とほとんど転送量が同じながら、表示速度2.066秒と遅いため、ウェブページの構成以外の面で改善の余地があるとしている。
また、ランク下位となったのが栃木県公式サイトの15.888秒、「さいたま市危機管理防災気象情報」の13.727秒。この2サイトについては分析の結果、特定の画像ファイルないしCSS/JavacSriptが表示遅延の原因であることもわかった。
eコマース分野では「利用者の47%が2秒以内の表示速度を望んでいる」との調査結果が知られていることから、ゴメスでは今回の調査で2秒以上となってしまった3サイトについては、アクセス集中時の性能に懸念があるとまとめている。
関連情報
(森田 秀一)
2011/4/25 06:00
-ページの先頭へ-