電子書籍の読書環境を一元化する「オープン本棚」、大日本印刷らが開発


「オープン本棚」の外観イメージ

 株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社(DNP)は7日、電子書籍用ソフトウェア「オープン本棚(仮称)」を共同で開発したと発表した。複数の電子書籍販売サイトで購入した電子書籍をソフト上で一元管理できるのが特徴。オープンな電子書籍流通の環境整備を目指して無償提供する。まずは9月にAndroid版ベータアプリを公開する。

 「オープン本棚」は、文書フォーマットやビューワーの異なる、複数の電子書籍販売サイトで購入した電子書籍について、一元管理する本棚を作成できるソフト。しおりやアンダーラインなど、読者が指定した情報も統一して扱える。今後は、プリントオンデマンドなどのサービスと連携した機能も搭載する予定。

 電子書籍の一覧画面はで本の背表紙を表示し、実際の本棚のような外観イメージ。さらに、ジャンルや著者名の並び替えをはじめ、仕切り板を追加・削除したり、背表紙をドラッグすることで好きな場所に移動することも可能。背表紙の外観イメージを採用したことで、スマートフォンなどの画面サイズでも多くの電子書籍を一覧できるという。

 なお、今回開発した「オープン本棚」は、Android OS用の試作版。今後はiOSやWindowsなどにも対応し、タブレット、スマートフォンパソコンなど、どのような電子書籍端末でも、同じ操作で読書や本棚を整理できるようにする。また、「オープン本棚」の仕様を無償で提供していくことで、国内外の電子出版関係者に同仕様への連携を呼びかけ、オープンな電子書籍流通の環境整備を目指していく。


「オープン本棚」の概要




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(増田 覚)

2011/7/7 12:34