「プライバシーへのアプローチは変わらない」、Googleが新ポリシーを説明


 米Googleは1月31日、各種サービスのプライバシーポリシーを1つに統合すると発表したことに対して、米国議会の議員から寄せられた質問状への回答を公表した。

 Googleでは、プライバシーポリシーを変更する理由について、1)プライバシーポリシーをシンプルで理解しやすいものにするため、2)プロダクト間でのより多くの情報共有を許可してもらうことで、ユーザー体験をシームレスで容易なものにするため――の2点だと説明している。

 一方、ユーザーのプライベートな情報はプライベートなままに保つことや、ウェブ検索やYouTube、GoogleマップなどのサービスはGoogleアカウントでサインインせずに使えること、Googleダッシュボードや広告表示設定などのプライバシーツールをユーザーに提供すること、ユーザーの個人情報は広告主に売らないこと、Googleのサービスに保管されたデータを他のサービスに移行できるようにする「Data Liveration」の仕組みを提供することなどの点は、これまでと変わらないとしている。

 質問状への回答では、議員からの「Googleが現在消費者から収集しているすべてのデータと、それが新しいプライバシーポリシーの導入によりどう変わるのかを説明してほしい」という質問に対して、「Googleの情報収集行為は、プライバシーポリシーに記述している」として、プライバシーポリシーのページのリンクを記載。「グーグルが収集するデータは概ね、ログデータ、アカウントデータ、サービスデータの3種類に分類される」として、「新しいプライバシーポリシーは、何か新しい情報を収集することを許すものではない」と説明している。

 また、サービス間のデータの共有を望まないユーザーに対しては、Googleダッシュボードなどのプライバシーツールを提供しているとともに、ユーザーはサービスごとに違うGoogleアカウントを作成して使い分けることもできると説明。「プライバシーポリシーの変更は、プライバシーに対するアプローチを変えるものではない」という点を、繰り返し説明している。


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(三柳 英樹)

2012/2/1 20:22