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DeNA守安社長、「コンプガチャに相当するような類のものは順次廃止」


DeNAの守安功代表取締役社長(写真は、同社が4月25日に開催したデベロッパー向けカンファレンスの時のもの)

 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功代表取締役社長は、9日に開いた同社の決算説明会見において、「社会的な問題提起を受け、コンプガチャに相当するような類のものは順次廃止していく」との方針を示した。

 「Mobage」で配信しているゲームタイトルのうち、DeNAが内製またはパートナー企業との協業により開発しているタイトルから着手し、追ってサードパーティ開発のタイトルについても協力を求めていく考え。

 すでに、DeNAが株式会社バンダイナムコゲームスとの協業で提供している「ONE PIECEグランドコレクション」と「ガンダムカードコレクション」という2タイトルにおいて、実施を予定していたコンプガチャのイベントを自粛している。

 今月初め、ソーシャルゲームで提供されている、いわゆるコンプガチャ(コンプリートガチャ)について、消費者庁が景品表示法の「絵合わせ」に該当する可能性があると発言したと報じられ、世間を騒がせている状況を受けての対応だ。今のところ消費者庁から要請や通達があったわけではなく、コンプガチャの定義や、景品表示法違反となる範囲が明確に示されているわけではないというが、内製・協業タイトルにおいてコンプガチャに相当するものは今後、正式に廃止される見通しだ。

 DeNAでは従来より、消費者庁、経済産業省などの関係省庁と定期的に意見交換を行ってきており、その中でコンプガチャについても話には上がっていたという。一方で、行政側もソーシャルゲーム上のコンプガチャにそれほど詳しいわけではなく、定義などはっきりとした認識があるわけではないようだという。DeNAでは今後も関係各所と協議を続けながら、対応を進めていく。

 なお、DeNAはじめ国内のSNSプラットフォーム事業者6社が参加する「ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会」では、未成年者の利用限度額や、リアルマネートレード(RMT)などへの対応を含む、包括的なソーシャルゲーム利用環境の向上についてのガイドラインを5月末までにとりまとめる予定となっており、その中でコンプガチャについても言及することになるという。

 一方、DeNAではこれを待たずに、できるだけ早くコンプガチャに関する自社ガイドラインを独自に設け、内製・協業タイトルに適用する。

 ただし、Mobageで配信されている1600以上のソーシャルゲーム(フィーチャーフォン、PC、スマートフォンブラウザー向け、スマートフォンアプリの合計。3月末時点)のうち、内製・協業タイトルは100タイトルほど。多くはサードパーティによるタイトルであるため、コンプガチャ問題については今後、サードパーティにも理解を求めていく必要がある。

 なお、コンプガチャは、例えば2週間の期間限定イベントなどで提供されるため、この手法が使われているタイトル数などは、内製・協業タイトルに限ってみても正確に把握できていないとしているが、主流ではないとDeNAでは説明している。

 DeNAが9日に開催した2011年度決算説明会資料によると、Mobage内の仮想通貨である「モバコイン」の消費額(ソーシャルゲーム月額課金、チケット売上などの合計)は順調に拡大しており、第4四半期(2012年1〜3月)には511億4200万円にまで拡大した。

 Mobageで最も人気のある「怪盗ロワイヤル」や「FINAL FANTASY BRIGADE」などのタイトルでは、ゲームの構造としてガチャはモバコイン消費の中心ではないため、影響は限定的との想定だ。

 なお、今回のコンプガチャ問題の業績に与える影響については、現時点では問題とされる範囲が明確ではないため、合理的に見積もることができないと説明。2012年度第1四半期の業績見通しは、影響額が判明しだい、開示する予定だとしている。


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(永沢 茂)

2012/5/9 17:40