エレコム、ディスプレイの「ブルーライト」を半減する液晶保護フィルム


 エレコム株式会社は、液晶保護フィルムの新製品として、LED液晶ディスプレイが発する「ブルーライト」を大幅にカットする「EF-FLBLシリーズ」を5月下旬に発売する。サイズは、8.9インチワイド用(フィルムサイズ195×114.5mm、4410円)から、24インチワイド用(フィルムサイズ532×297mm、1万710円)まで、20サイズをラインナップする。

 ブルーライトとは380~495nmの波長の光で、自然光にも含まれるが、可視光線の中で最もエネルギーが強く、直進する性質を持つ。角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達し、網膜の機能低下を引き起こす場合があると言われており、ブルーライトに長時間さらされると、眼精疲労やドライアイ、体内時計がずれるといった症状を引き起こす恐れもあるとしている。

 ディスプレイを長時間眺めるPCユーザーのためのブルーライト対策をうたった製品ジャンルとしては、すでにメガネの市場が広がりつつあるが、エレコムによると、液晶ディスプレイ側に付ける製品としては、フィルタイプ/ハードボードタイプ含めておそらく国内で初めて。同社がブルーライト対策製品への参入を決めた昨年の段階では、メガネタイプの製品企画案もあったというが、液晶保護フィルム分野で製品を投入することを選択。フィルムの開発を進めてきたという。現在のラインナップはノートPCやデスクトップPC用ディスプレイを対象としたサイズだが、スマートフォン用や携帯ゲーム機用もユーザーのニーズを見ながら順次検討していく。

15.6インチワイド用の「EF-FL156WBL」「EF-FLBLシリーズ」のパッケージ

 EF-FLBLシリーズは、ブルーライトを効率的にカットする一方で、極力色調を変えないように設計。具体的なカット率は非公表だが、ブルーライトを50%以上カットするという。このほか、紫外線のカット率は99.6%となっている。タッチパネルの操作にも対応するが、ディスプレイの個体差により対応できない場合があるとしている。

 一般向けのブルーライトカットメガネ製品は、メガネブランド「JINS」を展開する株式会社ジェイアイエヌが昨年9月、「JINS PC」を発売したのが先駆け。その後、株式会社インターメスティックが展開するメガネ量販店「Zoff」でも今年3月より「Zoff PC」を発売したほか、眼鏡市場でも「デジタルガードレンズ」として販売している。


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(永沢 茂)

2012/5/15 15:01