バッファロー、11ac技術を搭載した最大600Mbpsの無線LANルータ製品


 株式会社バッファローは6月15日、802.11acの技術を搭載した最大600Mbps(理論値)の無線LAN3製品を発表した。価格は、親機単品の「WZR-D1100H」が1万7800円、LAN端子用子機「WLI-H4-D600」が1万6800円。無線LAN親機およびLAN端子用子機セットモデル「WZR-D1100H/E」が3万1700円。単品は親機・子機とも7月上旬、セットは7月下旬の発売を予定する。

親機単品の「WZR-D1100H」。7月上旬発売

 IEEE 802.11acはギガビットクラスの無線LAN規格。現在ドラフト段階で、年内には正式版となる見通しだ。米国ではすでに最大1.3Gbpsの11ac対応製品が販売されているが、日本では総務省の認可が下りていない。

 バッファローが発表した今回の新製品は、IEEE802.11acにて採用される見込みの高速化のための新技術のうち、「変調信号の多値化」技術を搭載した。従来の11nではデジタル変調方式に64QAMを採用しているが、11acでは256QAMを採用。従来は6bit変調(11n)だったところ、8bit変調(11ac)を採用することで、伝送能力を約1.3倍に高速化したという。

 これによりスループットが600Mbps(理論値)となり、従来の3ストリームの11nの最高速である450Mbps(規格値)に比べ、約1.3 倍としたもの。IEEE 802.11n/a(5GHz)および802.11n/g(2.4GHz)の同時通信もサポート。

 無線LAN 親機「WZR-D1100H」は、802.11ac技術/n/a/g/bに対応。5GHz帯で600Mbps(理論値)、2.4GHz帯802.11n 450Mbps(規格値)の同時利用で優れたパフォーマンスを提供できるとしている。なお、11n規格においても、5GHz帯 450Mbpsと2.4GHz帯 450Mbpsの同時通信が可能。

 6月6日に発表した、スマートフォンだけでルータの設定が行える「AOSS2」にも対応。Windows PCやMacからもセットアップCD 不要で設定が行える。

 LAN端子用無線LAN子機「WLI-H4-D600」は、802.11ac技術/n/a/g/bに対応し、4つのギガビット(000BASE-T)ポートを搭載。メディアプレーヤーやゲーム機などネットワーク対応機器を4台まで同時接続できる。5GHz 帯は11ac技術搭載の600Mbps(理論値)と11n 450Mbps(規格値)をサポート。2.4GHz帯は11n 450Mbps(規格値)をサポートする。5GHz帯と2.4GHz帯は同時利用はできず、切り替えとなる。

無線LAN親機およびLAN端子用子機セットモデル「WZR-D1100H/E」LAN端子用子機「WLI-H4-D600」



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(工藤 ひろえ)

2012/6/15 10:30