記事検索

トレンドマイクロ、Windows 8利用時のセキュリティ面での注意点を解説


トレンドマイクロの塩田行宏氏

 トレンドマイクロ株式会社は9日、Windows 8を利用する上でのセキュリティについて解説した「ウイルスバスター クラウド×Windows 8技術白書」を公開した。PDFファイルをトレンドマイクロのサイトで閲覧できる。

 白書は、10月26日に一般発売されたWindows 8を使い始めるユーザーが、より安全にWindows 8を利用できるよう、トレンドマイクロがセキュリティの観点で解説したもの。Windows 8に新たに搭載されたセキュリティ関連の機能の紹介や、ユーザーインターフェイス(UI)の変更に伴う注意点などについてまとめられている。さらに、トレンドマイクロのセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター クラウド」とWindows 8の連携についての説明や、Windowsストアで公開中のトレンドマイクロの無料アプリも紹介している。

 9日には白書に関する説明会を開催し、トレンドマイクロマーケティング本部コンシューママーケティング部プロダクトマネジメント課シニアプロダクトマネージャーの塩田行宏氏が概要を説明した。

 塩田氏は、Windows 8で強化された点として、1)Windowsストアで配布されるアプリがサンドボックス化され、マイクロソフトによる審査と署名により“野良アプリ”は排除される、2)UEFIとELAMにより、OSの起動そのものとOS起動時に信頼できるプログラムシステムを起動し、不正プログラムのチェックが可能となる「セキュアブート」、3)インターネットからダウンロードしたアプリを実行する際にチェックする「SmartScreen」機能が、従来のInternet Explorer(IE)のみの実装からデスクトップレベルでの実装となり、ブラウザーによらず利用可能となった――といった機能を挙げ、セキュリティ面でも多数の強化が図られているとした。

 ユーザーがWindows 8を利用する際の注意点としては、Windows Updateはこれまでと同じように重要だが、Windows 8には接続している回線を自動判別する機能があり、3Gなどの従量課金回線ではアップデートが自動で行われないため、その点には注意する必要があるとした。

Windows 8ではストアアプリのサンドボックス化、セキュアブートなどセキュリティ面も強化 Windows Updateは3G回線などでは自動アップデートが行われない点に注意

 Windows 8で取り入れられた新たな仕組みとしては、Microsoftアカウントとの連携が図られ、様々なクラウドサービスとも連動するようになったが、利便性が高くなる一方でアカウント管理の重要性は増すことになったとして、便利なサービスに直結しているアカウント情報の管理には引き続き注意が必要だとした。

 また、新しいUI上のIEではプラグインが基本的に動作しないため、プラグインを用いた不正な活動に対しては一定の安全性が保たれるが、一方でフィッシングサイトなど不正なサイトへの対策は引き続き必要だと説明。特に、新しいUIのIEでは全画面でコンテンツを表示するため、アドレスバーが基本的に常時見えない状態となっており、不審さに気付きにくいことが考えられるため要注意だとした。

アカウントの管理については注意が必要 新UIのIEではアドレスバーが常には表示されない点に注意

 さらに、ソーシャルエンジニアリングを悪用した攻撃の場合は、OSに関係なくこれまでと同様に注意が必要だとして、すでにWindows 8をターゲットにした偽セキュリティソフトや、「Windows 8のプレミアム版」がダウンロードできると称したメールが出回るといった実例も出ていることを紹介。個人情報やID・パスワード情報を安易に入力しないことや、ソフトウェアは信頼できるサイトからダウンロードするといった、これまでと同様の注意が必要だとした。

ソーシャルエンジニアリングを悪用する攻撃はOSに関わらず要注意 すでにWindows 8を狙った偽セキュリティソフトも登場

 Windows 8では、従来はスパイウェアへの対策機能だけだった「Windows Defender」に、ウイルスなどマルウェア対策の機能が追加され、標準でも最低限の保護がされるようになった。また、セキュリティソフトが有効期限切れになった場合は、有効期限が切れているというメッセージを15日間ユーザーに表示した後、Windows Defenderのマルウェア対策機能を有効にするかをダイアログでユーザーに提示する形となっている。

 トレンドマイクロのWindows 8対応としては、最新版の「ウイルスバスター クラウド」がWindows 8に対応しており、新しいUIのIE10もサポートし、ウェブレピュテーションやURLフィルタリング、ペアレンタルコントロールなどの機能が利用できると説明。また、新しいOS機能もサポートし、ELAMによるOS起動時のスキャンにも対応する点をアピールした。

 旧バージョンのソフトでは、「ウイルスバスター2012 クラウド」はWindows 7からWindows 8へのアップグレードのみに対応し、Windows 8への新規インストールは不可能。「ウイルスバスター2011 クラウド」はWindows 8に非対応となっている。トレンドマイクロでは、契約期間中であれば最新版への無料バージョンアップを提供しているため、旧製品のユーザーには無料バージョンアップを利用してほしいとした。

 また、トレンドマイクロでは、セキュリティバスター クラウドと連携する「セキュリティ脅威マップ」、アプリをインストールしたマシンの位置を探すことができる「リモートアラーム」、リンク先の安全性を色別に表示するとともに不正なサイトへのアクセスをブロックする「あんしんブラウザ」の3つのアプリを現在Windowsストアで提供しており、Windows 8の新しいUIに対応した「パスワードマネージャー」アプリも11月中旬に公開予定となっている。

 さらに、Windows 8ユーザー向けに、ウイルスバスターのインストールやWindows 8の初期設定、データ移行を代行する有償サービスを12月初旬に開始する予定だとして、今後もWindows 8ユーザーを支援するサービスを提供していくとした。

Windows 8対応の「パスワードマネージャー」を11月中旬提供予定 「Windows 8乗り換えサポート」も12月提供開始予定

関連情報


(三柳 英樹)

2012/11/9 16:30