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米Microsoft、Windows 8/RT向け「Bing Translator」ストアアプリを公開

 米Microsoftは6日、Windows 8とWindowsRT向けに「Bing Translator」アプリを公開した。Windowsストアから無料でダウンロードできる。

 翻訳アプリ「Bing Translator」は、Microsoftの研究部門であるMicrosoft Researchが長年研究してきた統計的機械翻訳技術とBing Translatorサービスに基づいており、テキストの翻訳、カメラの撮影による翻訳、音声読み上げ、オフラインでの翻訳機能など、様々な機能を搭載する。

 現時点でテキストによる翻訳機能は、43言語(このうちクリンゴン語2言語を含む)に対応している。翻訳機能を利用するためにはインターネット接続が必要だ。しかしあらかじめオフライン言語パックをダウンロードしておけば、ネット接続のない旅行先でも翻訳機能を利用できる。ただし、現時点で対応している言語パックはまだ少ない。

 Bing Translatorアプリは、Windows 8の共有チャームに対応している。そのため、ストアアプリ同士で選択したテキストを翻訳したり、翻訳結果を共有したりすることができる。さらに、スナップビューを利用して、Bing Translatorアプリを右または左に寄せて利用できる。

 カメラを利用できる場合には、旅行先などで看板やレストランのメニューや新聞などの印刷文字をカメラで撮影して翻訳できる。この場合、写しているカメラの映像に重なるように翻訳結果が表示される。類似のカメラ翻訳機能はGoogle翻訳がAndroidアプリで先駆けて提供している。しかし、Google翻訳ではテキストを指定する必要があるという違いがある。状況によって便利さが異なるかもしれない。

 また、Bing Translatorには、翻訳結果をネイティブ話者と同じアクセントで読み上げる機能も内蔵している。

 機械翻訳サービスとしてはGoogle翻訳が有名だ。しかし、Bingも長い間機械翻訳サービスを提供しており、比較的翻訳品質も高い。翻訳文の内容によって向き不向きがあるため、使い分けると良いかもしれない。またWindows 8のヘビーユーザーにとっては共有チャームやスナップビュー対応は便利な機能と言えるだろう。

 なお、現時点でGoogle翻訳は71言語に対応している。この内訳は、正式対応は53言語で、翻訳品質が劣るとされるアルファ対応言語は18言語となっている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)