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違法コピーの通報、ワースト業界は販売・流通、BSAが報奨金制度後に集計
(2013/6/12 12:27)
企業内などにおける組織的なビジネスソフトの違法コピーについて有力な情報を提供してくれた人に対して最大100万円を支払う「報奨金プログラム」を実施しているBSAは12日、同プログラムを開始後1週間で組織内コピーが最も多く通報された業界が「販売/流通業界」で、全体の13%を占めていたことを明らかにした。次いで多かったのは「IT」「製造」「不動産」の3業界が同率で、全体比で9%を占めていた。
今回の結果についてBSAは、「知的財産を創出する側の代表的業界であり、とりわけ第三者の知的財産権侵害にも敏感であるはずのITや製造業界からの通報が多かった」と指摘。その上で、「その他の国内の企業や団体におけるソフトウェアの違法コピーはさらに予断を許さない状況にある」とコメントしている。通報件数の数値は非公表。
報奨金プログラムは、6月1日から7月31日までの期間限定で実施しているもの。通報を契機として調査が行われ、違法コピーを行っていた組織から権利者に対して損害賠償金が支払われ、和解につながった場合に報奨金が支払われる。具体的な報奨金の金額は損害賠償金の規模によって異なり、損害賠償金2000万円以上の場合で報奨金100万円以下、損害賠償金500万円未満で報奨金25万円未満といったガイドラインが示されている。
BSAによれば、報奨金プログラム開始後2日間(6月1日・2日)の1日あたりの通報件数は、開始前の今年1月1日~5月31日の1日あたりの通報件数の約9倍に急増するなど、通常を大きく上回るペースで推移しているという。